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今度は「ウレタンマスク警察」。間近で怒鳴り声をあげてくる恐怖

パン屋の行列を見て「ソーシャルディスタンスは2メートル!」と叫ぶ

行列 神奈川県在住の会社員・野間かおりさん(仮名・20代)の経験談。 「美味しいパン屋があると聞き、お店に買いに行ったら行列ができていました。通路の足下にはステッカーが貼られており、ソーシャルディスタンスを保つように注意書きがありました。もちろんマスクを着用し、おしゃべりなどせず、そのステッカーの上に並んでいたんです」(野間さん)  列に並んで数分後、野間さんの目の前に現れたのは、派手な格好をした60代前後と思しき女性。当初は「割り込みでは?」と思ったが、やや間隔が詰まっていたことに対して女性が怒鳴り声をあげたという。 「並んでいた人たちに対して『ソーシャルディスタンスは2メートル!』。確かに、ソーシャルディスタンスは2メートル以上の間隔をあける、と言われていることもありますが……」(同)  行列に並んでいた小学校低学年と思われる女の子と母親が、彼女の怒気によって押しのけられた。子供が泣き出すと、一目散に立ち去ったという。  そもそもソーシャルディスタンスと呼ばれる距離は日本と海外でも異なり、その距離を保っているから100%安全というものでもない。ある意味、マスコミなどで流れる情報を何ひとつ考えることなく鵜呑みにして、それを人々に押し付けてまわる。  自分には知識がある、無知な人間に教えてやるのだ、という上から目線のおごりが垣間見られるが、似たような例が他にも見つかった。

他人のアラ探しをしては「文句を言いたい」人

「店頭に置いていた消毒剤について、40代くらいのとあるお客様が『効果がない』とか『撤去しろ』と騒がれました。私はワケもわからず謝ったのですが、その消毒剤はネットであまり評判がよくない商品だったみたいで……」  こう話すのは、都内のスーパーで店長を務める持田和彦さん(仮名・40代)。その後、調べてみると、消毒剤についての評価は確かに割れていた。だが、持田さんが医師や専門家などに問い合わせてみたところ、効果がゼロではない、ということだった。 「意見があるなら普通に言って欲しかった。なのに、一方的に騒がれて。他のお客さんにも一部始終を見られておりますので、店の評判にも関わります。  気になったのは、その男性、文句を言う時に息苦しいのか、マスクをズラすんです。そっちの方がよっぽど怖い。何でもいいから他人に文句を言いたくて仕方がない人なんだと思います」(持田さん)  いま、新型コロナウイルスに対してあらゆる情報が飛び交っている。何を信じればいいのか、不安な気持ちはわからなくもない。だが、こうした「●●警察」と呼ばれる人は、持田さんが言うように、他人のアラ探しをしては何か理由をつけて「文句を言いたい」だけなのかもしれない。  とはいえ、絡まれてしまったら、たまったものではないだろう。不幸にも雷に打たれてしまったと思うしかない。<取材・文/森原ドンタコス>
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