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Twitterの「スペース」を40代日雇い派遣男とド底辺キャバ嬢が試してみた

他の人のスペースにリスナーとして参加

退屈

※写真はイメージです

 リスナーとして他のスペースにも参加してみた。そこはホストを含めてスピーカーが4人、リスナーは約30人とかなり盛り上がっている様子だった。その会話内容はこんな感じである。 「スペースとクラブハウスの違いってなんだろうね」 「うーん、そうだねー」 「なんだろうね」 「どう違うんだろうね」  なんてつまらない会話だろうか。僕はほんの数分でそこから退出した。そもそも、喋りのプロでもない人たちの会話を第三者が聞いて面白いわけがないのである。僕とカワノさんの世間話を聞いていたリスナーもこんな気持ちだったのかもしれない。  また、参加者はスピーカーとしての権利を与えられていなくても、ホストにリクエストを送って承認されればスピーカーとして参加することができるようになる。しかし、これが友人だったらいいが、そうでない場合、かなりハードルが高いのではないか。僕はよく知らない人といきなり会話を盛り上げられるほどのコミュ力を持ち合わせていないし、他の多くの人もおそらく同じだろう。よく知らない人からいきなりスピーカーのリクエストが送られてきたら、怖くてブロックしてしまうかもしれない

クラブハウスの二の舞に?

小林ていじ

東京都内のゲストハウスを転々としながら、日雇い派遣の仕事などで生活する筆者・小林ていじ

 今回、実際にスペースを使ってみて、その面白さはいまいちよくわからなかった。それに、世間に音声でなにか伝えたいのならいつでも視聴できるYouTubeのほうが便利だし、友人と話したいのならLINE通話でこと足りる。  クラブハウスとの違いも、リスナーが絵文字を送れることと、クローズドルームを作れないことくらいである(細かい違いは他にもいろいろあるのだろうが)。そしてそのクラブハウスは日本に上陸した当初は大きな話題を集めはしたが、そのブームは一瞬にして去ってしまった。スペースもその二の舞になり、すぐに「そう言えば、Twitterにそんな機能もあったなあ……」なんて言われるようになってしまう予感しかしないのである。 <取材・文/小林ていじ>
バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。
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