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40男のスニーカーブームが再燃。90年代カルチャーに答えはあった

 あらゆる年代の人がいる職場はまさに“世代のルツボ”。特に社会に出て間もない人にとって、過重労働が社会問題になっている時代にあって嬉々として“徹夜仕事”をしたり、なんでも電子化、レンタルできる世の中で“モノにこだわる”40代以上の世代は奇異に映るかもしれない。  社会の文脈的に“ロスト”されてきた世代は、日々どんなことを想い、令和を楽しもうとしているのか。貧乏クジ世代と揶揄されつつも、上の世代の生態をつぶさに観察し、折衝を繰り返してきたロスジェネ世代の筆者ふたりが解説していく。 スニーカーおじさん

「ストリート元年」世代が再びハマる、スニーカーの魅力とは?

「会社のBBQに行った時、上司と話して驚いた。Air Jordanシリーズの知識が自分の数倍あって。バルセロナ五輪(’92年)の時、男子バスケのアメリカ代表が”ドリームチーム”と呼ばれ、当時、マイケル・ジョーダンがAir Jordan7を履いてたけど、自分的には微妙で、『やっぱりAir Jordanは1と4と5が格好いい!』みたいな」(25歳・証券) 「課長とお酒を呑んだ時、『いま流行ってるダッドスニーカー(※おしゃれに無頓着なアメリカの父親世代が履いてそうなスニーカー)っておじさんが履いたらただのスニーカーになっちゃう?』と言われた時は返す言葉がなかった(笑)。『予算的にも年齢的にもバレンシアガのダッドシューズは買えないので、いまはホカオネオネのボンダイ6を履いてる』と言われ、底知れないスニーカー愛を感じました」(27歳・広告)  なぜ、ロスジェネ世代の男性は(じつは)スニーカーに詳しいのか。彼らが”若かりし頃”だった1990年代を振り返ってみると、その答えに辿り着けます。

90年代は「特別な10年間」だった

 ロスジェネ世代が青春を謳歌していた1990年代は、ストリート発のさまざまなカルチャーが花開き、「ストリート元年」と呼ぶに相応しい時代でした。  渋カジやアメカジの流れを汲んだヴィンテージブームに始まり、中性的な着こなしで個性を主張するフェミ男、ストリートにこだわるウラ原宿系……その詳細は割愛しますが、スニーカーカルチャーにとっても「特別な10年間」だったのは間違いありません。
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過去の名作が機能を一新して登場
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