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ラジオが“夜のお楽しみ”だった中年世代に今の「聴くメディア」は刺さるのか

ラジオが黄金時代だそうです

ラジオ「オンラインミーティングの時、良かれと思ってアイスブレイク中、クラブハウスの話をしようとしたら『ゴルフのことですかぁ?』と、言わんばかりに若手にポカーンとされて……。ちょっと待った。今年初頭、中毒者続出って言われてたじゃん、音声SNSのほうの、Clubhouse。熱しやすく冷めやすいのが日本人って言われがちだけど、栄枯盛衰、早すぎでしょ。Clubhouseの面白さ、全然分かってない!って声を大にして言いたい気分です」(IT・43歳)  ラジオ&音声メディア黄金時代。『日経エンタテインメント!』(2021年11月号)でこんな特集が組まれたことからも分かるように、いま、ラジオを筆頭に”聴くメディア”が注目を集めています。radikoをきっかけにユーザーを拡大するラジオ、Spotifyなどが尽力するポッドキャスト、Voicyなどの独立系の音声プラットフォーム……同誌の特集では、再び脚光を浴びる”音声コンテンツのいま”をさまざまな視点で伝えていました。

意識高い系の吹き溜まりだった「Clubhouse」

 さて、今年1月に日本に上陸し、コロナ禍で一世を風靡した音声特化型のSNS「Clubhouse」の場合はどうでしょう。筆者の肌感覚では「流星のごとく現れ、急失速した」ように感じますが、他方、20代の頃にmixiに熱狂した世代を中心に、今もって一部では盛り上がっているとも聞きます。その証拠に、久しぶりにClubhouseを覗いたら、アクティブユーザーと思われる同世代の知人がかなりの人数いてビックリ。そのうち何人かはラジオDJのような身のこなしをしていました。純粋に楽しそうで何よりです。  聴き疲れ、意識高い系トーク、著名人の離脱、会話の流出……ネガティブに言及できる要素は多くありそうですが、騒ぎが沈静化し、平常運転に戻ったと表現したほうがよさそうです。調べてみるとClubhouse、年内に日本語化という情報も。知りませんでした。
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コロナ禍の巣篭もり需要が追い風に?
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数々の雑誌を渡り歩き、幅広く文筆業に携わるライター・紺谷宏之(discot)と、企業の広告を中心にクリエイティブディレクターとして活動する森川俊(SERIFF)による不惑のライティングユニット。 森川俊 クリエイティブディレクター/プロデューサー、クリエイティブオフィス・SERIFFの共同CEO/ファウンダー。ブランディング、戦略、広告からPRまで、コミュニケーションにまつわるあれこれを生業とする。日々の活動は、seriff.co.jpや、@SERIFF_officialにて。 紺谷宏之 編集者/ライター/多摩ボーイ、クリエイティブファーム・株式会社discot 代表。商業誌を中心に編集・ライターとして活動する傍ら、近年は広告制作にも企画から携わる。今春、&Childrenに特化したクリエイティブラボ・C-labを創設。日々の活動はFacebookにて。

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