更新日:2021年08月11日 18:57
エンタメ

地下アイドルに求められる過酷すぎる条件。下ネタや炎上芸、過激化するグループも

ファンにされて嫌なこと

女性 地下アイドルの場合、ファンがなかなか握手の列から離れない、SNSなどでしつこく絡んでくるなど、粘着系の「接触」がきついというイメージもある。実際に、何か嫌な思いをした経験はあるのだろうか。 「私の場合は、ほかのお客さんへマウントを取っているのを見かけた時ですね。たとえば、『自分は昔から知ってる』だとか、『こんなに沢山イベントに行っているんだ』など、自慢げに語っているのは引きますね。  あと『みかちゃんが怒るから、ほかの子とチェキ撮りにいけないよ〜』というような、私が言ってもいない、ファンを束縛しているかのような発言をほかのアイドルさんにしているのを見かけると、恥ずかしくなります。私はそんな心の狭い女じゃないんで(笑)。誤解を招くような発言はやめてほしいですね」(みかさん) 「私の場合は、容姿や愛情表現が気持ち悪いと感じたことはなく、説教おじさんのような、アドバイスを上から目線でしてくることに、気持ち悪いというよりはムカつきます。そこに精神をすり減らされることが多いです」(さなえさん)  どちらも、中年男性にありがちなマウント意識や上から目線にヤキモキしてしまうようだ。

ガチ恋営業にドン引き

 とはいえ、さなえさんは「ファンよりも、アイドルや運営側」が気持ち悪いとも話す。 「たとえば、ヲタクとハグをしたり、過剰に接触したり、『あなただけよ』と言ったりするガチ恋営業。運営がそれをやらせていることもあります。そして、信じてしまうヲタクもいるのですが、私は絶対に接触はしませんし、ムカつく人は出禁にします。アイドルは、本来そういうものだと思います」(さなえさん)  これもアイドルという職業に誇りを持っているからこそだろう。  業界に嫌気が差して去る人もいれば、夢を抱いて足を踏み入れる人もいる。自分に合ったスタイルのグループや事務所と巡り合えるのか。たとえ巡り合えたとしても、“王道”のアイドル像を貫いたとしても……必ずしも成功するわけではない世界。運の要素も大きいのかもしれないが、それも含めてアイドルということなのだろうか。 <取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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