横浜・鶴見、古民家の「ゆげゾーン」「氷ロウリュ」で、熱気と心地よい安心感【ミスSPA!2023 /ベストサウナvol.43】
週刊SPA!主催の新人発掘オーディションを勝ち抜いた「ミスSPA!2023」たちによる、連載「ベストサウナ」。第43回は『サウナゆげ蔵』をレポートする。
●今回のサウナー・ミスSPA!2023 萌花ちゃん
’01年、神奈川県生まれ。T160 B80 W60 H85。「美少女mining 2022」にて一般成人部門1位を獲得。公式X(@14moeka_)
横浜市鶴見区──スーパー銭湯系のサウナ施設が点在するこのエリアに、今年3月2日、新たなサウナ施設「ゆげ蔵」がオープンした。もとは日本料理の料亭だった建物を改装し、美しい庭園をそのまま生かした、古民家風の癒やし空間に仕上がっている。
サウナ室は、ハルビア製の大型ストーブを採用した、フィンランド式の本格サウナ。設定温度88℃のしっかりした熱さを提供しているが、さらに、この施設最大の特徴でもある、室内に設置された5つのオートロウリュボタン「YUGE ZONE」が面白い。座面近くに設置されたボタンを押すことで、ストーブに水が噴射し、遠隔で一気に湿度を上昇させることができる。大規模施設ではセルフロウリュのための移動や準備が煩雑になりがちだが、ボタンひとつで最高の熱気を浴びられるのは嬉しい。1プッシュ7秒の水が出るが、回数制限がなく、押せば押すほど水量が増えるので、肌でその熱さを学びながら自分のペースで快適な環境をつくれるのも、ユニークな点といえるだろう。
●Point:壁面に設置されたボタンを押すと、ロウリュが発生
さらに、強制吸排気システムによって、常に新鮮な空気を取り込みながら循環させているため、息苦しさなく熱に包まれることができるのも高ポイントだ。約10分をかけて板氷がゆっくりと溶け出す「氷ロウリュ」を3時間おきに行うなど、心地よい空間をつくり出すための工夫が凝らされているのも、素晴らしい。
しっかり汗をかいた後は、深さ1.2mの水風呂でクールダウン。水温は外気温に応じて10~14℃に調整され、季節を問わず快適な温度に保たれている。サウナエリア奥には、そのまま裸で外気浴を楽しめるスペースが用意されているが、ポンチョ等を着用すれば、美しい庭園で外気浴を楽しむことも可能。春は梅やしだれ桜、夏は青々とした木々に蚊取り線香の香り、秋には紅葉、冬は静寂と澄んだ空気など、四季の移ろいを感じながらゆったりとした時間を過ごせる。
休憩所や飲食にもこまやかな配慮が光っており、無料の昆布茶、季節ごとに替わる特製ソーダはサウナ後にぴったりで、まるで田舎に帰ったかのような気分。思わず「ただいま」と言いたくなるような安心感に包まれた。本格仕様のサウナが古き良き和の趣と見事に調和した空間は、きっと特別な癒やしのひとときを提供してくれることだろう。
<取材・文/森野広明 撮影/長谷英史>
古民家がフィンランド式サウナに変身
古民家の心地よさに潜む、猛烈ロウリュの高温体験
<取材・文/森野広明 撮影/長谷英史>
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