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コロナ禍で本数が倍に? 値上げでもたばこを吸う女性たちの主張

「大人になった」禁煙に成功して号泣

結婚「10年くらいの間、1日15本ほど吸っていました。飲みに行った時や吸える環境にいる時だと、チェーンスモークしていましたね。付き合っていた彼にプロポーズされてから、『子供が欲しいし頑張ろう』って禁煙しました」  ミナさんが実践した禁煙法は実にシンプルだ。習慣にしていた喫煙のタイミング・本数を減らしていき、半年かかって禁煙に成功した。 「起きてまず2本吸っていたのを1本にしてみたり、仕事のたばこ休憩を減らしたり……禁煙セラピーの本も読みました(笑)」
禁煙

完全禁煙に成功した際の記念写真。本の効果は「いっせーのーで! ってやめるための合図をつけてくれる感じだった」と語る

 非喫煙者である夫に「監視役」をお願いし、我慢を続けた。禁煙を始めてからは、悪夢に苦しめられたそうだ。 「はじめは数日おきに、しばらくすると1週間に1度は悪夢を見ていました。夢の中で短い廊下みたいな所にいて、そこを全速力で歩かないといけないけど、走っている間はたばこが吸える、みたいな(笑)。夢の中でとにかく死に物狂いで吸っていましたね……。起きた時に『やってしまった……』って物凄い後悔と罪悪感があって、夢だと気付いて安堵していました」  夫の協力と確固たる理由。このふたつがミナさんを禁煙成功に導いた。たばこを完全にやめた時は、思わず泣いてしまったという。 「昔はたばこを吸って大人になった気持ちでしたが、やめた今では“ちゃんと大人になった”って思うようになりました(笑)。同じようなことをレペゼンのDJ社長が言っているのを聞いて、『わかるー!』って共感しかなかったです」

スモーカー女性ならではの特権

スモーカー 将来のために禁煙する人がいる一方で、喫煙者であることを逆手に取って生きている女性もいる。元キャバ嬢で現IT業界勤務のミサトさん(30代)は、愛煙家としての生き方を語ってくれた。 「禁煙にトライしたのは1~2回ほど。入院した時に強制的にやめさせられたのと、あとは気まぐれで。たばこを吸うメリットがデメリットを上回ったので、禁煙をやめました」  ミサトさんの喫煙歴は約15年。キャバ嬢時代は1日に1~2箱ほど吸っており、現在は2~3日で1箱の消費量だという。 「昼職になって喫煙所が遠くなったことと、周りの目を気にして本数が減りました。でも完全にやめる気は無いですね。昔から『1箱1000円になるまでやめない』と言っています(笑)」  彼女にとって「たばこを吸うメリット」とは何なのだろうか。 「IT業界で働いていると、オジサン世代に吸う人が多いんですよね。なので喫煙所でコミュニケーション(タバコミュニケーション)ができるんです。それに食欲も抑えられるから、ダイエットにもなります。自分を頑張らせるために、『吸いたかったらコレをやれよ』ってする時もありますね。セルフハンディキャップと呼んでいます(笑)」
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意外な恩恵
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福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0

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