“大人i☆Ris”の集大成
そんな2021年のi☆Risは、スキルに加えて楽曲の方向性や表現についても新境地を開拓した。
今年リリースのシングル2曲「Summer Dude」「12月のSnowry」は、これまでにない恋愛ソングであり、色気のある衣装や表情で新たな一面を見せる演出がなされている。
2021年は“大人i☆Ris”の第一歩を踏み出した年でもあったわけだが、その集大成がこの9周年ライブだったともいえる。
山北の「誘惑しちゃうぞ」という曲振りから披露された6曲目「Vampire Lady」から「Baby…」「One Kiss」、シングル曲「Summer Dude」「12月のSnowry」と続くブロックは象徴的で、既存の曲ながら9年目のi☆Risがこの順番で歌うことで、これまでとはひと味違う、大人の魅力あふれるパフォーマンスとなっていた。
9年という決して短くはない年月を積み重ねてきたメンバーたちも、その歴史を感じた瞬間があった。グループ史上初のトロッコとリフターに乗る演出で客席の近くまで行ったときには、長きにわたり応援してくれているファンの顔も見かけたというのだ。
「9年前に活動を始めたころから応援し続けてくれてる人たちをみつけたんですよ。
最初はお客さんが本当に少なかったけど、この日はその古参たちがたくさんのお客さんに埋もれてるのを見て、あらためて、多くの人たちに観てもらえるようになったんだ…って歴史を感じました」(山北)
13曲目、高いリフターに乗りながら「Thank you forever!」を歌うシーンでは、〈振り返るたびに支えられていることが とてもうれしくて何度でも前に進めるよ〉と歌う部分で山北が涙を流し、感極まって歌えなくなってしまうシーンもあった。
その直後、間奏に入るやいなや「さきちゃーん、リーダーでいてくれてありがとう!」(芹澤)「ありがとう!」(全員)というフォローがあり、9年間ともに歩んできた絆が感じられる。
そして会場を見渡して「みんなもありがとう!」(若井)とメッセージを贈り、涙ぐみながら続きを歌う。
〈これからもずっと一緒にこの道を歩む
ひとりひとりの夢は違うけど
どんなときだってそばにいてくれてありがとう〉
会場に集まった大勢のファンとメンバーたちの心がつながった瞬間だった。
周年など節目のライブでも湿っぽくならず、楽しく明るくパフォーマンスを繰り広げるi☆Risであるだけに、その強い思いが垣間見える貴重なシーンだった。
「5STAR☆(仮)」から真の「5STAR☆」へ
ちなみにアンコールまでの時間には、メンバーがファンに向けて書いた直筆メッセージがモニターに映し出されていたので、ぜひアーカイブ映像でチェックしてほしい。
久保田未夢
ライブの冒頭では久保田が「9周年 i☆Risちゃんおめでとう! これからもまだまだ大きいステージに立てるよう頑張っていくから、よろしくなー!」と宣言し、締めくくりでは山北が「次は10周年イヤーということで、ここで終わるのかなと思う人もいると思いますが、続ける気が満々です。コツコツ頑張って……売れるぞー!」とさらなる野望を語り、節目のイベントが幕を閉じたのだった。
幕張メッセのイベントホールという大きな会場でライブを開催しながらも、まだまだ上を目指す。いまはまだ「5STAR☆(仮)」だが、いつか「(仮)」がとれて、真のスターとなり、名実とともに女王として君臨するーー。そんな日に向けての第一歩となったライブだった。
i☆Ris 9th Anniversary Live ~Queen's Message~
\11月14日(日)23:59までアーカイブ配信中/
チケットはこちらから▶
https://avex.lnk.to/iris_9thAL_QMS
セットリスト
M1.幻想曲WONDERLAND
M2.ありえんほどフィーバー
M3.5STAR☆(仮)
M4.Cheer up
M5.イノセントイノベーション
M6.Vampire Lady
M7.Baby…
M8.One Kiss
M9.Summer Dude
M10.12月のSnowry
M11.Happy New World☆
M12.ブライトファンタジー
M13.Thank you forever!
M14.Color
M15.Goin’on
EN1.ドリームパレード
EN2.アルティメット☆MAGIC