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人事部は採用候補者のSNSをこう見る「“非公開”や“全消し”は逆に怪しい」

若手不足の中小企業ではチェックもゆるめ

乾杯 一方、それほど意識の高くない一般的な学生の場合はどうか。東京都内の人材会社勤務・水野美由さん(仮名・30代)が言う。 「男女ともに若いうちにSNSに投稿する内容といえば、飲んだ遊んだ、馬鹿なことをしている自分イケてるって感じですよね(笑)。自分とは全く関係のない第三者にもチェックされているという意識は低いかなと」(水野さん、以下同)  もっとも、大手企業を除けば、若手不足に悩む中小企業にとって「我が社」を志望してくれるだけでもありがたい話。わざわざ事前にSNSチェックまではしないという中小企業も多い。  だからこそ、入社後も好き勝手に書き込む傾向にあると話す。やっぱり、見られるときは見られてしまうのだ。 「いちばん『痛い』と感じるのは、いわゆる『意識高い系』の企業を志望し、そうした会社に勤務する、本当は『意識低い系』の学生ですね」  いったい、どういうことなのか。

「意識高い系」を装っていたはずが、後からバレる

 学生時代、未成年にもかかわらず、酒を飲んだ、異性と遊んだという「パリピ(パーティーピープル)」的な青春を過ごした学生のなかには、社会人になるにあたって、急に「意識高い系」に転向するパターンも少なくないという。  かつてバカばかりやっていたSNSを放置して、新たに作ったアカウントでは妙に真面目ぶったり、事情通を装って投稿し始めるパターンも散見されるのだとか。 「そういった人は、いくら現在優秀だろうが、昇進や配置転換の際の身辺調査で『あれ?』となるパターンがある。または、外部の方から『御社の社員は昔(学生時代)、何々だったんですか?』とタレコミみたいなものが入ることもあります。  そのときになって初めて後悔するんですが、若気の至りとはいえ、その恥ずかしさはかなりのものだと思います」
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酔った勢いで会社の悪口を書き込む大人も
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新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。

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