更新日:2021年12月13日 14:39
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ペットと同じ墓に入るという選択。ペット共葬霊園の住職に聞く新しいお墓事情

宗派を問わず、犬や猫以外も……

 荒槇氏が運営する霊園は、いわば天台宗のお寺が運営する霊園である。宗教、宗派が異なった際は檀家にならなければいけないのだろうか。 「いえ、それはないです。管理はこちらでやらせていただくことを了解していただければ、という形ですね。宗教、宗派を問わず入ることができます」  また、共葬できるペットの種類も特に問うことはなく、犬や猫以外でも共葬は可能だという。そのため、全国から問い合わせがあるとも。 「共葬できる霊園が近くにないという理由で、遠方に住んでいる方が購入されたケースもありますし、コロナ禍でなかなかこちらにいらっしゃれない方もいます。そういった方のためにリモート管理できるプランも用意しました。遺族の方に代わってお花などをお供えしたり、お墓の状況をリモートで確認したりすることもできます」  多様化するお墓の需要に対して、リモート管理などを取り入れ時代に即した墓の在り方を模索しているという。

ペットの共葬から墓問題を考える

 墓地を見学しながら、荒槇氏はこう呟いた。 「お釈迦様は涅槃の際に多くの動物たちに囲まれたと言われています。その様子は残された多くの涅槃図でも描かれています。苦楽を共にした愛するペットたちと共に眠ることは、お釈迦様も喜ばれているかもしれませんね」  お墓事情はこれから先、どう変わっていくのだろうか。今一度、お墓について考えてみるのもいいのかもしれない。 取材・文/長谷川大祐(日刊SPA!編集部)
日刊SPA!編集。SPA!本誌では谷繁元信氏が中日ドラゴンズ監督時代に連載した『俺の職場に天才はいらない』、サッカー小野伸二氏の連載『小野伸二40歳「好きなことで生きてきた~信念のつくり方~』、大谷翔平選手初の書籍となった『大谷翔平二刀流 その軌跡と挑戦』など数多くのスポーツ選手の取材や記事を担当。他にもグルメ、公営競技の記事を取材、担当している
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