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箱根駅伝を10倍楽しく見る方法。駒大監督「男だろ!」の檄は今年も飛ぶのか

3.大八木監督の檄「男だろ!」

 マニアの間では箱根駅伝の風物詩。駒澤大学の大八木弘明監督の檄に注目していただきたい。  檄とはなんぞや? という人のために簡単に説明するが、箱根駅伝は選手の後ろを走る運営管理車に監督が同乗している。区間ごとにタイミングが定められているが、監督は車の中から走る選手に声掛けができるのだ。  この声掛けは普通、前や後ろを走るチームとのタイム差であったり、走る選手のペースについての指示であったりすることがほとんどなのだが、大八木監督は一味違う。  中でも有名なのが、「男だろ!」という名ゼリフだ。冷静に考えるとアドバイスにもなんにもなっていないが、懸命に走る選手には思いが伝わるようで、監督の檄で生き返ったとの話を聞いたことがある。  テレビ越しにもそのインパクトは伝わる。前回の箱根駅伝開催中、ツイッターで「大八木監督」がトレンド入りしたのだ。特に、管理者から声掛けができ、選手が最もきついであろうラスト1km地点で熱い檄が聞ける可能性が高い。ぜひ、耳をこらして聞いてみて欲しい。

番外編「早稲田びいき」の声も。瀬古利彦氏の解説

 最後に、番外編という形で解説について紹介したい。  箱根駅伝で長らく解説を務めるのが、日本の長距離陸上界をリードしてきた瀬古利彦氏だ。そんな瀬古氏の解説も名物的な扱いとなっている。  同氏は早稲田大学出身ということもあり、ファンの間では兼ねてより「早稲田びいき」が議論の対象だ。実際、「それは解説ではなく応援だ!」のような批判も目立つ。  第89回大会では、1区を走る早稲田大の選手の走りについて「○○選手はいいですね」と解説した瀬古氏。だが直後、あろうことかその選手が遅れてしまったのだ。結果は区間17位と大ブレーキ。  このレースでは序盤から駆け引き合戦が続き、誰が抜け出すのか、遅れてしまうのか? この時点での予測はかなり難しかった。にもかかわらず早い段階で判断を下してしまい、解説と真逆の結果に……。これでは「解説ではない。早稲田びいきだ」と言われても仕方がないのかもしれない。
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大人気ない発言に周囲が凍りつくことも…
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学生スポーツ、野球、旅行、麺類を愛するライター。福岡ソフトバンクホークス・井上朋也の大ファン
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