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屋外の虫除けグッズ、どれを選ぶべき? 蚊取り線香を生んだKINCHOに聞いた

屋外向け虫除けの最新事情

お肌の虫よけ プレシャワーDF ミスト プレミアガード 無香料 120mL

お肌の虫よけ プレシャワーDF ミスト プレミアガード 無香料 120mL

 蚊取り線香の歴史を知ることができた。今度はそれから約130年後の現代、蚊取り線香はもちろんとして、キャンプなどに使える最新の虫除けにはどんなものがあるのかについても小林氏に聞いた。 「電池式の虫除けで携帯するタイプの『おでかけカトリス』という商品があります。また、肌に塗るタイプの『お肌の虫よけ プレシャワーDF』というものがありますね」  日進月歩で進化している虫除けの世界。私たち利用者がイメージする「かつての常識」がいつの間にか変わっていることも多い。夏を前に、誤解されている「虫除けの最新の常識」を知っておきたいところだ。 「昔は、虫除けスプレーってかなり強烈な匂いがしましたよね。そのため、『蚊があのニオイを嫌って寄ってこない』と思われている方が多いんです。あれはディートという有効成分のニオイなんですが、ニオイで蚊を避けているわけではありません。塗った部分を蚊が感知できなくなるようにしているんです」  人間の体から出る二酸化炭素や体温から、蚊は人間を感知しているという。肌に吹きかけたり塗ったりするタイプの虫除けは、ニオイではなく、蚊のレーダーに対しステルス的な効果をもたらすものだと小林氏。 「なので肌の露出している部分にはムラなく塗らないと、塗れていない部分は刺されてしまいます。先ほどお話した『プレシャワーDF』は、匂いが少ないイカリジンという成分に変わっています。なので、ニオイで蚊を避けていると思っていらっしゃる方は、効果が薄いように感じられるかもしれませんが、そんなことはありませんのでご安心ください」

屋内でも変化している蚊取りの世界

 キャンプなど屋外で利用する虫除けの進化ももちろんだが、日常的に使える屋内用の虫除け事情もトレンドは変化してきているという。かつての主流だった「殺虫剤」だが今高まっている需要とは。 「従来は『出会った害虫を退治する』という製品が主流でしたが、最近では『なるべく害虫に出会わなくする』という需要が増しています。弊社の製品だと『虫コナーズ』などがその一例です。今年新発売した『蚊に効く虫コナーズプレミアム』では屋内と屋外の境目に置くことで屋内への蚊の侵入を防ぐことに加えて、屋外でも半径1mの範囲で蚊を寄せ付けない効果があります」  さらに、近年発売された『蚊がいなくなるスプレーは』、蚊の“ある習性”を利用して開発されており、予め使用することでなるべく蚊に出会わないようにさせることができるという。
蚊がいなくなるスプレー200回 無香料

蚊がいなくなるスプレー200回 無香料

蚊に効く 虫コナーズプレミアム プレートタイプ

蚊に効く 虫コナーズプレミアム プレートタイプ

「蚊は”飛んでいる時間よりも壁や天井に止まっている時間の方が長い”と言う習性があります。そうしたことから、予め天井や壁に薬剤を付着させておき、そこに止まりに来た蚊を退治します。これもいわば『出会わない系』ですよね」  130年の歴史を誇る不動の虫除け「蚊取り線香」から最新のものまで、広く話を伺った。読者にとってこの記事が今年の快適なサマーライフの一助になればと願う。 <取材・文/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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