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ウクライナの親日派“ロックの女王”「音楽は常に私たちの救い。夢をあきらめない!」

ロックは決して死なない

日本の若い女性たちの真似をしてピースサインをするザリツカヤ

日本の若い女性たちの真似をしてピースサインをするザリツカヤ

 話題を戦争から音楽に変えると、神妙だったザリツカヤの表情が明るくなる。AC/DCやKISS、ホワイトスネイク、レッド・ツェッペリン、ビートルズなど、まだ20代のザリツカヤが、なぜ自身が生まれる前のロックをカバーし続けているのかも聞いてみた。 「これらの『クラシックなロック』は、多くの人々に愛されていて、国境も関係ない。『ロックは決して死なない』よ」(ザリツカヤ)  どのカバー動画が気に入っているのかと聞くと、彼女が大型バイクの上で激しく踊っているビートルズの“Come Together”のカバー動画は思い入れが深いようだ。
 ザリツカヤは「“I Love Rock ‘n’ Roll”(アローズの曲でブリトニー・スピアーズがカバー)のMVにインスパイアされたの」と言う。「子どもの頃、ブリトニーがバイクの上で踊っているのを観て、なんてカッコいいの! 私も大きくなったらああなりたい!! と思ったから」と嬉しそうに話し、カバー動画でのワイルドさとはギャップのある、お茶目な一面を見せた。  ハスキーボイスでシャウトする、迫力のあるザリツカヤの歌い方については、米国の人気ハードロックバンド、ヘイルストームのボーカルで同バンドの紅一点、リジー・ヘイルに影響を受けたとのこと。シェーシェンはインタビュー中、口数はあまり多くなかったが、そのギタープレイは熱くアグレッシブだ。彼は、影響を受けたギタリストとして「イングウェイ・マルムスティーンやザック・ワイルドだね」と語る。

戦争をテーマにした新曲を携えて

 これまではカバーのみだった彼らの活動だが、現在はオリジナル曲を制作しているところだという。しかし戦争によって、多くの困難に直面している。 「新曲のミュージックビデオを作ろうにも、多くの人々が避難していて映像ディレクターを確保しづらい等の問題があるわ。YouTubeがロシアでの広告収入を止めたことで、動画収益がかなり減ってしまった。私たちのチャンネルの視聴者はロシアにも多かったから」(ザリツカヤ)  それでも、ザリツカヤたちは一歩ずつ前進する。「実はすでに1曲、新しいものができていて、戦争がテーマなの。開戦前にほぼできていたんだけど、戦争が始まってから、より強い感情を注ぎ込んで、とてもパワフルでドラマティックなものになったわ。他にも、もう一曲ほぼ完成しているの。これからはオリジナルのコンテンツを増やしていくわ」とザリツカヤ。これまでと同様、ハードロック/ヘヴィメタル要素の強いものとなるとのこと。  ザリツカヤは「もし、戦争が終わったら、日本にも行けたらいいな。それは私の夢なの」と言う。「高校生の頃、日本のドラマをたくさん観たの。だいぶ忘れちゃったけど、大学では日本語も勉強した。もし今後日本に行く機会があれば、日本語を勉強しなおさないとね」。  戦争が一日も早く終わり、新曲を携えたザリツカヤたちの活躍を日本で観られることを、願ってならない。 文・写真/志葉玲
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