更新日:2022年12月21日 21:19
仕事

元セクシー女優の転職後。月収80万円から時給1000円でも仕事を続けられるのか

セクシー女優時代は「大勢の中の1人」でしかなかった

 フルタイムのアルバイトだと厚生年金や社会保険が引かれ、手元には20万円も残らない。お金のことだけを考えるのなら、他の仕事を選ぶ方がずっといいだろう。  けれども、私は希望した職に就けた事実に満足している。複雑な思考回路を持っていなかったため、楽しくて充実していればそれで良かったのだ。  セクシー女優をしている時は大勢の中の1人にしか過ぎず、スポットライトを浴びる機会がほぼなかったと言えよう。だからこそ仕事で誰かから褒められ、求められることに激しい嬉しさを覚えた。  気づけばシナリオライターという仕事に夢中になっていて、「合わなければやめればいい」という考えは次第に頭から消え去っていた。

Wワークでウェブライターを始めるも「1人ブラック企業」状態に……

 会社は副業禁止だったが、アルバイトならWワーク可能とのこと。執筆業を本気で極めたいと思った私は、思い切ってウェブライターの仕事を同時進行することに決めた。  とは言っても、ツテもなければ経歴もゼロに等しいので、最初はクラウドソーシングで経験を積むことに……。クラウドソーシングは未経験でも取り組める仕事が多数用意されているものの、単価は超がつくほど激安だ。「どれだけ書いても一律500円」のような恐ろしい案件もあり、稼ぐのはそこそこ難しいと言われている。  しかし、未経験に限りなく近い元ニートのペーペーが贅沢を言っている場合ではないだろう。仕事があるだけマシという考えに切り替え、「こんなのやってられんわ!」と叫びたくなるくらいの激安(そして複雑)案件でも、できそうなモノは何でもやった。  収入を少しでも増やしたい気持ちも勿論あったが、それ以上に経験がほしかった。  何だかんだで月5万~10万円いかないくらいを稼ぐことに成功したが、その分自分に使える時間がどんどん削られていく。気づけば帰宅後も家で延々と仕事をする羽目になってしまい、ひとりブラック企業状態に陥った。  それでも執筆がイヤになり、投げ出そうと思わなかったのが何とも不思議なところ。何もかも中途半端に辞めてきたのに、まさかここまで続くとは自分でも驚きだ。  なぜここまで執筆に執着できたのか? それはやはり「やってて苦痛じゃないから」。このシンプルな理由に尽きるだろう。  シナリオ執筆やクラウドソーシングの案件を経ても、まだまだ現状に満足していない自分がいた。もっと書いて新しい世界を見てみたい。そう考えた私は会社在籍中、ある行動に出る……。 文/たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya
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