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映画『ハロウィン』はまだ終わらない!? 生みの親、ジョン・カーペンターは「また戻ってくるような気がする」

良質なホラー作品における重要な条件とは?

ジョン・カーペンター

Photo by Kyle Cassidy, copyright Storm King Productions.

不死身の殺人鬼ブギーマンの恐怖を描いた「ハロウィン」シリーズの最終章、『ハロウィン THE END』が封切りになった。 1978年に初作が公開されて以来、45年にわたり“ホラー映画の金字塔”に君臨。生みの親にして、最新作でも製作総指揮を務めるホラー映画の帝王・ジョン・カーペンター氏は、長く愛されてきた理由を「“得体の知れない恐怖”が常に隣り合わせにあるからだろうね」と、シンプルに総括する。 「良質なホラー映画には、何のルールもないことが重要です。ブギーマンことマイケル・マイヤーズは、無地のマスクをつけて殺戮を繰り返しており、そこに感情、キャラクター性はうかがい知れない。だからこそ、観賞している人たちは、恐怖心を彼に投影する。映画館で周囲の人たちと怖い体験を共にするっていうのも、くせになる要因じゃないかな」 今作は、ブギーマンのみならず、暗い過去を抱えた青年コーリーが新たに登場。マイケルと遭遇したことをきっかけに、彼にも同様の狂気が芽生え、さらなる邪悪の連鎖が生まれるという、シリーズの中でもとりわけ異色な作品になったと言える。 「私も同感です。マイケルとは別の狂気を増やすことで、彼がなぜそうなってしまったのかという原因、そしてマイケルの中に宿っていた悪意の原因、両方を考える機会が与えられる。監督のデヴィッドが選択したこのストーリーは、かなり興味深い観点でしたし、シリーズを終わらせる上でも良かったのではないでしょうか」
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ブギーマンの殺戮劇はハリウッドで復活する?
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大学を卒業後、土方、地図会社、大手ベンチャー、外資など振り幅広く経験。超得意分野はエンタメ

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