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意外と知らない“革靴の買い方”。実は「メンテナンスが楽」な素材とは

絶対買うべきクラークス&ゴアテックス

スエードは何を買ったらいいかわからない、という方にお勧めしているのはクラークスの「ワラビー・ゴアテックス」です。ビジネスでは使えませんが、街着や普段着用の革靴として所有していれば、もうすべて事足りるほど優秀な一足です。
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クラークス「ワラビーゴアテックス」。3万3000円。写真は公式HPより

独特な構造は、リアル・モカシンといって、全体が袋状で「革の靴下」という表現がぴったりきます。足のままの形をしているので、痛みや靴ずれも起きにくい。ただし、サイズ選びは注意が必要で、通常よりワンサイズ小さめがおすすめです。ケアは先ほど紹介したように、スプレーとブラシだけで充分。かつ表と裏の素材の間にゴアテックス素材が一枚入っているので、完全防水・防風です。 水が上から浸入しない限り、くるぶしまで浸かっていても一滴も入ってきません。また、透湿性があるので蒸れにくく、通常の革靴やレザースニーカーより蒸れません。さらに、冬の寒い風も通さない。底も従来の生ゴムからアップデートし、削れにくくグリップが効いたビブラム社製のものを採用しています。
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防滑性に優れたビブラムソールを採用。写真は公式HPより

この底の一番のメリットは、簡単に修理ができることです。カカトだけが片減りしても、黒ならほぼ日本全国のどこの町でも修理が可能。底全体が減っても修理できる設計で、中のカップインソールも抜けるのでフィッティングもラク。ワイドパンツにもデニムにも合う万能選手で、なんだかんだ年中履くことができます。今春は人気がありすぎて在庫はほぼ全滅でした。しかし、今秋に再入荷して、各セレクトショップでもメンズ・レディース問わず必ず置かれています。1960年代に発売されてからデザインはほぼ変わっていないド定番。いつ買っていただいても安心安全な、筆者お勧めの一足です。
こまつ(本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉)。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ 足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ@こまつ
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