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あおり運転をする“オラオラ系ファッション”の男。「ちょっと落ち着きましょう」となだめた結果…

なだめようとするも3発も殴られ…

 ちなみに普通であればビビって当然の状況のはずなのに松井さんはまったく怖がることも緊張することもなかったそう。実は、彼の地元の友人にはヤンチャ系が多く、助手席に座っていた中学時代の同級生もそのひとり。街で絡まれてケンカになった経験も一度や二度ではなく、柄の悪い相手に絡まれているのを慣れていたそうだ。 「私は別にグレてたわけじゃないのですが友人にそういう連中が多かったんです。一緒に遊んでいる時、ケンカになって自分だけ逃げるわけにいかないのに……。それに小学校のころからずっと空手をやっていたため、最悪手を出されてもなんとかなるだろうとタカを括ってました。まだ若かったですし、友人も隣にいたので調子に乗っていたんだと思います」  それでも最初はあくまでなだめようとしたが相手はいきなり胸倉を掴み、「オイ、なに煽ってくれてんだよ!」とまさかの一言。これに思わず、「煽ってきたのはそちらじゃないですか」と反論すると、右頬を殴られたという。 「ちょっと落ち着きましょう!」と声をかけるも、続けざまに2発3発殴ってきたため、思わずひざ蹴りを煽り男のボディに入れる。これがクリーンヒットとなり、相手はその場で膝をついて悶絶。さらにこの状態で前蹴りも放ち、そのまま後ろにふっ飛んでしまう。

「すみませんでした」と謝罪させることに成功

「本当に恥ずかしい限りですが、ついカッとなってやり返してしまいました……。とはいえ、このときは私も感情的になってしまい、男性に近づいて髪の毛を引っ張って顔を上げさせで一発グーパン。『これでおあいこ、文句ないよな』と声をかけました」  ただし、返事がなかったため、「人が聞いてんだよ。返事しろよ!」と髪を掴んだまま頭を激しくゆすってしまう。ここで男性は「す、すみませんでした……」とようやく謝罪の言葉を口にしたので、その場で解放。男性はダッシュで自分の車に戻ると猛スピードでその場を走り去った。 「友人はずっと車内にいたのですがニヤニヤしながらスマホで動画を撮っていました。数日後の飲み会で動画の仲間たちに公開され、全員から『大人げないなぁ』って散々イジられました。それは事実なので反論のしようもなかったけど、これを機に相手のほうがどんなに悪かろうと手だけは絶対に出さないでおこうと誓い、今もそれだけは守っています。まあ、大人なら当たり前のことなので偉そうに言う資格はないですけどね」  気持ちはわからないわけでもないが煽り運転をされていたからといって手を出してしまえば、その時点で被害者ではなく加害者。やり返すような真似はくれぐれもやめよう。 <TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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