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靴のヒールの削れ方で診断できる「健康/不健康な人の歩き方」

ヒールが全然減っていない→危険かも

ヒールの減り方で一番深刻なのは「カカトは減らなくて、前半分だけが減っている」状態。歩き方は極端な話、「ずっとつま先歩き」になっています。カカトからほとんど接地せずに歩いています。「そんな人いないでしょ」と思われるかもしれませんが、成人前の子供に多くみられます。私自身お客様の足を直接拝見して、その場で靴をフィッティングするイベントを定期的に開催していますが、重すぎるランドセルを毎日背負っている子供の足に多いです。
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ムーンスター「BALANCE WORKS」。9350円。写真は公式HPより

大人も重い荷物を長年持ち続けたり、ヒールの高い靴に慣れてしまってアキレス腱がガチガチに固まった方は一定数いらっしゃいます。簡単に肉離れを起こしてしまう方などにこの傾向が強い。ムーンスターの「バランスワークス」あたりは、つま先が反っていて自然にかかとから着地できます。アキレス腱が伸びる構造になっているので、無駄にケガが多いという方にはおすすめです。 腰の曲がったシニアにもつま先歩きは多いです。ただ、シニアになったら基本的に「足全体を引きずって歩く」方が多いので、アシックスの「ライフウォーカー」のような、底面積が大きく、つま先が反っていてつまずかないような靴を選べば過度の心配は不要です。このへんも必要以上の価格の靴を押し付ける業者もいますのでご注意を。例えば、健康を謳う靴屋で圧を感じるような売り方をしていたら、即退散が鉄則です。 歩くと疲れるという方は、千円~数千円のインソールへ投資するだけであっさり解決する場合がほとんどです。歩き方はドクターも意外に見落とす盲点なので、まずは靴を一度ひっくり返して観察することから始めてみてくいださい。今年は歩き方を見直す機会にしてみてはいかがでしょうか? 
こまつ(本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉)。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ 足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ@こまつ
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