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名作『オホーツクに消ゆ』のリメイクが話題。復活してほしい“昭和のアドベンチャー”4選

大人っぽさを味わえたアドベンチャー

●探偵 神宮寺三郎 横浜港連続殺人事件(1988年/データイースト)
横浜港連続殺人事件

老舗探偵シリーズの第2作『横浜港連続殺人事件』

『横浜港連続殺人事件』は老舗探偵アドベンチャー『探偵 神宮寺三郎』の2作目で1988年に発売されました。1作目『新宿中央公園殺人事件』(1987年)がディスクシステム向けだったのに対し、こちらはファミコンカセット。  航海士の青年からフィアンセのバラカ人女性の捜索を依頼された神宮寺三郎。真相を追ううちに、バラカ領事館と密輸組織の関わりが明らかになっていきます……。山下公園、中華街、マリンタワーと、エキゾチックなスポットが多く、ファミコンとは思えないほど大人っぽい雰囲気。  実際『横浜港連続殺人事件』は2004年に携帯電話用にリメイクされ、ニンテンドーDSソフト『探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶』(2007年)にも収録されていますが、30年の時を経た新シナリオも遊んでみたいところ。横浜も当時とは大きく変わっているでしょう。  ゲーム界が生んだ貴重なハードボイルド探偵である神宮寺三郎。静と動、対照的な2人という意味で、『逆転裁判』の成歩堂龍一とのコラボも見てみたいところです。横浜が舞台の本作は、ドラマ『あぶない刑事』とのマッチングも良さそうです。  コマンド式アドベンチャーというフォーマット自体、今ではあまり見かけなくなってしまいましたが、ドット絵の2Dアクションが再評価されたのと同じように、表現形式として見直される時代も来るかもしれません。
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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