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タクシー車内で大合唱!? 運転手が見た、“ニッポンを謳歌する”外国人観光客たちのリアルな姿

早朝の銀座でも楽しみを見つける

東京の風景 日本人も外国人も、六本木や渋谷、新宿、上野、浅草など、有名スポットに行ってくれというお客さんが多い中、予想の斜め上行く目的地を指定する外国人観光客もいる。筆者が意外だったのは、早朝6時すぎに浅草から銀座まで乗せたカップルだった。  こんな時間に行っても店は開いていないと伝えたところ、「街並みを楽しみたい」的な返答があった。実際、銀座の中央通りで降ろすと、彼らは気持ちよさそうに周囲を散策していた。  これは面白い楽しみ方じゃないか。思わず自分もガラガラの銀座中央通りをのんびりドライブしてみたところ、あちこちで同じような外国人観光客が歩いていた。何とも不思議な光景だった。

通な目的地に「おみそれしました」

 東南アジア系の女子3人組を六本木から乗せた時のこと。目的地を尋ねたところ、まったく聞き取れない言葉が飛び出した。いや、正確にはまったく予想していなかった地名だったので、聞き逃したといったほうが正しいかも。そこで再度尋ねると、スマホの画面で示したのは「荒川区東日暮里〇〇」の地名。  よくわからないまま目的地に着くと、そこは日暮里繊維街だった。きっとファッション大好きな女子たちだったのだろう。口々にお礼を言いながら、キラキラした目で街に飛び出して行った。正直言うと、筆者はここが問屋街だとこの時初めて知ったのでありました。勉強不足でゴメンなさいでした。
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当たり前の挨拶が気持ちいい
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フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー

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