更新日:2015年08月27日 20:29
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【個人情報漏えい】手口と賠償額をまとめてみた

何気なくインストールしたアプリが、プレゼント目当てで安易に答えたアンケートが、実は個人情報漏えいのキッカケに。そんな個人情報漏えいの最新事情を探ってみた! ◆紙で7割、USBで1割。個人情報漏えいはうっかりが多い! 個人情報漏えい スマートフォンに入れると、登録された電話番号などを無断で外部に送信するアプリが出回り、これまでに数百万人の個人情報が流出した恐れがある――。  産経新聞の報道によれば、アプリはネット上のサイトから無料配布され、自身の電話番号やメールアドレスはもちろん、電話帳の電話番号の個人情報まで流出した可能性があるとのこと。いずれもアンドロイド端末向け用で、登録された情報を勝手に外部サーバに送る機能が組み込まれていたそうだ。 「情報通信技術の発展や利用拡大が進むにつれて、個人情報が1か所に集められ同時に受発信が行われているため、個人情報に伴う事件・事故・不祥事が増えている」とは、前日刊工業新聞論説委員でジャーナリストの山本行雄氏。 「ただし、大きく報じられるのは大規模な漏えいばかりだが、教師が生徒の個人情報をCD-ROMやUSBメモリに移して持ち歩き紛失したり、置き忘れたりするケースなど、小さなものを挙げれば切りがない」と続ける。 ◆半年で想定損害賠償額は約573億にも上る  調べてみると最近も「住宅メーカーA社は、顧客情報約40件が登録された業務用携帯電話を従業員が紛失したと発表」、「生命保険B社は、警察からの連絡で同社の顧客情報リストを駅トイレより回収したことを明らかに」などの情報開示がなされていた。  3月に発表されたJNSA(NPO日本ネットワークセキュリティ協会)の調査によれば、’11年上半期の個人情報漏えい事案では、延べ208万5566人が被害に遭い、想定損害賠償総額は573億1642万円。1件当たりの平均損害賠償額は7329万円、1人当たりの平均損害賠償額は4万1192円にもなる。 「ただ、このデータは判明されずに流出したケースや、公表しなかったケースも考えられ、氷山の一角と言うこともできる」(山本氏)  集められた個人情報の管理には、不安が残る。 ⇒【後編】に続く https://nikkan-spa.jp/199287 大規模事案はネットだが意外に多い管理ミス ◆2011年上半期 個人情報漏えい概要(※’12/04/24 現在) ・漏えい人数:208万5566人 ・想定損害賠償総額:573億1642万円 ・1件当たりの平均漏えい人数:2667人 ・1件当たりの平均損害賠償額:7329万円 ・1人当たりの平均損害賠償額:4万1192円 イラスト/花小金井正幸 ― 個人情報漏えい手口と賠償額をまとめてみた!【1】 ―
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