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旧統一教会2世の元セクシー女優が“出演を決意した”経緯「罰せられたいという願望が強かった」

母にいじめについて相談したら「それどころじゃない」

 性的な類のこと、もっと具体的にいえば恋愛については厳しい規制があった一方で、いじめなどの問題解決には無関心だった。 「これは母の話ですが、中学校でいじめられて悩んでいたとき、相談したら『それどころじゃない』と話すら聞いてもらえませんでした」  だが桃瀬氏自身、そうした家庭環境に違和感を感じながらも、大筋では納得していたのだという。 「旧統一教会が言うところの『真(まこと)の愛』を得るためには、こうした厳しさが必要なのではないか。本気でそのように考えていました。もちろん思春期などで教会から距離を取ったときもありますが、根っこの部分では信仰を捨てていませんでした。それに、母に関してのみ言えば、おそらく彼女が子どもたちを“堕落”させないために本気で善導しようとしていたのは疑いようがなく、そういう意味では母から愛されていると今でも思っています。  ただ、同時に思春期になれば性への興味が頭をもたげてきますよね。自分は両親が理想とする、あるいは教義の通りの人間にはなれないという思いを常に感じていました

仲良くなれた同級生から「強引に引き剥がされた」

 桃瀬氏の学生時代は、まさにかごの中の鳥。およそ旧統一教会以外に触れることは許されなかった。 「日曜日は毎週教会へ行き、そのあとバラを売るなどの“経済活動”をすることがほとんどです。また、あるときから学校には通わず、私と姉は1つの部屋に閉じ込められ、そこでホームスクーリングを利用していました。その部屋は放置されていたのでどんどんゴミが溜まっていき、ひどい有り様でした。もちろん友人など呼べません。そもそも両親が友人など必要ないと考えていたので、呼ぶ人もいませんでしたが。中学生のころは、せっかく仲良くなれた子の自宅に父が電話をかけて『うちの娘はレズなので付き合わないほうが良いですよ』などと吹聴し、強引に引き剥がされたこともあります」  旧統一教会の信者たちには、学校や会社などより優先される教義がある。韓国・清平(チョンピョン)に集まって先祖解怨/先祖祝福、霊分立を行う“修練会”だ。桃瀬氏とその家族もご多分に漏れず何度か参加することがあったという。 「修練所に信者たちが集まり、40日間またはそれ以上にわたって、ずっと修練を行うんです。体育館のような場所に連れて行かれ、90分間ずっと自分の全身をひたすら叩くのです。頭からつま先まで、本当に叩いていないところはないくらい、すべてです。背中にある手が届かない場所は他の信者にやってもらいます。白い服を着ているのですが、叩きすぎて手の皮膚が破けて血で染まるほどでした。これを日に3回ずつ行います。  性的なことを抑圧されて育ったことに加えて、こうした苦痛を定期的に与え続けられているうちに、私はいつの間にか『痛みで感じる』ようになってしまったんです
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「28キロ」まで体重が落ちてしまう…
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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