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「母性本能をくすぐられるのよね」厳しかった年上の女上司が豹変。“異性として”狙われた恐怖体験

勉強に全く集中できなくなってしまう

 それは水原さんにとって、屈辱的な体験だったという。 「こちらは軽蔑しているのに、無理やり『好きだ』と言わされたり、身体を触られたりするのは本当に嫌でした。さらに最悪なのが、奥さんの要求を断ろうとすると、『あなたに無理やり変なことされたって夫に言うから』と言って、無理やり触らせて携帯で撮った写真を盾に脅すことです」  せっかくの恵まれた環境だったが、奥さんによって脅かされることに。 「逆セクハラをされるようになってから、精神的に掻き乱されて、勉強に全く集中できなくなりました。仕事でも酷いミスを連発するようになり、代表から怒られることも増えていったんです。司法書士になるためにとても良い環境を踏みにじられているような感じでした」

録音した音声を代表に聴かせてみた

 このままでは多くを失うことになると思った水原さんは、必死の覚悟である行動に出る。 「代表に全て暴露することにしたんです。最初は信じてもらえませんでしたが、『やっぱり夫よりあなたみたいな若い男の方が良い』と奥さんが話す様子を録音したものを聴いてもらい、信じてもらうことができました」  その結果、奥さんは出社しなくなった。だが、水原さんも代償を払うことになった。 「代表から『どうしても気持ちの整理がつかない』と言われ、退職を要求されたんです。一瞬頭が真っ白になりましたが、『悪い形で辞めさせるようなことはしない』と言われ、別の司法書士事務所を紹介してもらいました。代表の師匠にあたる人の事務所で、教えてくれる司法書士の先輩も多くて、とても良い環境だったので、こちらとしてもありがたい話でした」  奥さんは、水原さんの先輩にあたる男性社員にも同様の逆セクハラを行なっていたことが発覚し、離婚されることになったという。 <TEXT/和泉太郎>
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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