更新日:2024年12月04日 15:50
ライフ

“日本一人口が少ない村”青ヶ島に住む40歳女性が、東京本土から戻ってきて感じたこと「退屈だろうと思っていたのですが…」

物々交換で野菜や魚をもらえることも

――青ヶ島には「ひんぎゃ」(“火の際”が語源とされる青ヶ島の言葉)という地熱蒸気が噴き出す穴が多数あり、地熱を利用した窯は自由に利用できるみたいですね。 佐々木:干物でも野菜でも色々な食材を蒸せますし、水蒸気がもくもく出ているので、青ヶ島が火山島であることが実感できると思いますよ。卵を蒸すのがおいしくておすすめです。ゴールデンウィークとか夏休みとかはキャンプで来られる方が多いですね。 ――食材を買える場所は? 佐々木:肉や野菜、日用品などが置いてある商店が一軒あるのでそこで買うか、Amazonなどの通販で買います。今はネットで色々なものが買えるのでそんなに困ることはないですね。あと、野菜などを自分で作っている方もいますし、何かを手伝ったりしたら魚をもらえるとか……物々交換じゃないですけどそういうこともあったりします。

120世帯の家を“覚えて”配達

青ヶ島ちゃんねる

配達も佐々木さんの仕事のうちのひとつだ

――青ヶ島全域が「無番地」ですよね。荷物はどのように届けているのですか? 佐々木:お名前やお顔、家の場所を覚えなきゃいけないっていうのはありますね。でも、そんなに世帯数がないので……120世帯ぐらいじゃないですか。 ――佐々木さんは配送のお仕事もされていますしね。そのほかにも民宿のお手伝い、コワーキングスペース「NYAYA」の運営、グラフィックデザインもされていて、尚且つYouTubeも投稿。毎日忙しいですよね? 佐々木:それらの仕事が全部毎日あるわけではないので、それほど忙しくはないですよ。荷物を載せた船が来るのも週に2~3回ですし、YouTubeの投稿も不定期。ほとんどの仕事がポツポツっていう感じでやっていますし、ゆっくりやっている感じですかね。  必ずやらなきゃいけないのは配送だけですし、ほかの仕事は何とでもなるというか調整できるので。配送に関しては船が来るのが昼なので、昼頃から2~3時間ぐらいかけて終わらせます。それ以降は民宿の掃除をしたり、宿泊客の方が多い時は夕食の準備をしたりしていますね。
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千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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