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ゴミ箱から紙おむつ、生魚まで…カオス化する「コンビニのゴミ箱問題」店員の苦悩

「紙おむつ」や「生魚」が捨てられていた…

ペットボトルに入った吸い殻 厄介なのは、ペットボトルを灰皿代わりに使い、吸い殻を詰めて捨てる行為だ。ペットボトルの中に水が入っていない場合、引火の危険性があるので、店舗側で処理する必要に迫られる。吸い殻は別に捨てるルールがあるが、ペットボトルに詰められた吸い殻は処理が難しく、非常に手間がかかる。 使用後の紙おむつ 強烈だったゴミの一つが、使用後の紙おむつ。可燃ゴミの中に紛れて捨てられていたのだ。ニオイはそれほど強くなかったものの、一体どういう神経をしているのだろうか……。どういった人が捨てたのかはわからないが、直で触るわけにはいかないため、火ばさみでつかんで処理した。 生魚 見つけたときに絶句したのは、生魚が丸ごと捨てられていたとき。おそらくバーベキューでの残り物をそのままぶち込んだのだろう。「何でも捨てていい」という感覚が広がっていることを感じさせられた。処理する側の気持ちを無視し、ゴミ箱はサービスだろ? みたいなある意味無責任さがはびこっている。

意外と多い「家庭ごみを捨てる客」

家庭ごみを平然と捨てる客もいる。さすがに、店側も注意せざるを得ない状況で、オーナーに報告する。なぜ家庭ごみが大変かというと、量が半端ではないからだ。レジ袋いっぱいに詰められたゴミを、投入口からは入りきらないから本体扉を開けて捨てていく。その光景が防犯カメラにばっちり映っていた。オーナーから注意してもらった結果、その客はこなくなった。さすがに、呆れを通り越して苦笑したものだ。 家に持ち帰って捨てるのが面倒くさいから、寄ったついでに捨てる気持ちも理解できなくはない。ただ、血の通った人間が片づけているということを知っておいてほしいと思う。 ===== 日々雑多な業務をこなしていれば、ゴミ箱がいつのまにか満杯になっていることも珍しくない。コンビニのゴミ箱事情は、店舗運営において非常に重要な課題であり、解決には客の協力が不可欠だ。この記事をきっかけに多少ご配慮いただけるようになれば幸いだ。 <TEXT/たける>
サービス業一筋29年。大学1年生の時に大手ファーストフード店でアルバイトをスタート。その後中退し、中途入社。勤続21年ののち、コンビニ業界へ。
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