更新日:2024年11月15日 02:44
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やってはいけない「間違いだらけの呼吸法」…改善すると”仕事や生活の質”にも好影響

“きほんの呼吸”のやり方をチェック

BREATHER

選手たちを指導する大貫氏。深い呼吸の習慣化を目的としたサポートデバイスも使用しながら、呼吸の重要性を伝えている

 アスリートや専門家でさえ呼吸の基本ができない要因を、大貫氏は「肋骨を下げて、しっかり吐くことができていないから」と分析する。 「たとえば、3秒息を吸ったときは、倍の6秒は息を吐くようにしてください。そして息を吐き終わった後、3秒間息を止める。これが『きほんの呼吸』のスタートになります。息をしっかり吐くことによって副交感神経が優位になり、リラックスできますよ。 「きほんの呼吸」ができているかどうかは、呼吸をするときに胸とお腹に手を当てて、両方動いているかどうかをチェックするとわかりやすい。息を吐いたときに肋骨が平らになっているのがベストな姿勢になります。肋骨が平らになってお腹が凹んでいなければ、しっかりと、アスリートには必須の体幹が効いている証拠です。個人差はありますが、何回か試してもらえれば、コツがつかめると思います。  ちなみに、息を吸う時間は必ず鼻から3秒程度で吸えば十分です。ポイントは、吐く時間を吸った時間の2倍以上に徐々に伸ばしていくこと。吐く時間を長くしていくと苦しくなってきますが、少し苦しいぐらいがちょうどいいです。1分間に10回以下、できれば6回程度の呼吸数を目指しましょう。

自分の呼吸数を会社でチェックすると効果的

 呼吸数を計るタイミングは、体重測定と同じようにルーティンを決めて習慣化するのが重要とも。 「私は会社で同僚と呼吸を数えうことを推奨しています。お互いのいつもの呼吸数がわかれば、呼吸が乱れているときに不調に気づきやすいですし、ストレスを抱えている、仕事が溜まっているなど、不調の原因が仕事にあるときは特定しやすいので」  また、「きほんの呼吸」を習得したうえで、仕事に役立つ呼吸もあるという。 「プレゼンや打ち合わせなどで緊張しやすい方にとくにオススメなのが、呼吸によってマインドをリセットする方法です。緊張しているときに、ちょっと苦しくなるぐらいまで息を吐き切って風船を膨らませてみると、意識が苦しいほうに向くので緊張を和らげやすくなります。  会社に風船がないときは細いストローでも代用できます。とにかく息を吐き切って少し苦しい体験をすれば、プレゼンや打ち合わせどころではなくなるので、マインドをリセットしやすいです。  あと、仕事のストレスで背中が丸まってしまったときは、みぞおちをグリグリと刺激するのもいいですよ。ちょっと痛いですが、刺激することでフッと息を吐くことができて、お腹の力がいい感じに抜けると思います」 “正しいひと息”を知るだけで、仕事の質をグッと上げることも難しくないようだ。
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