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急増するJPNタクシー、現役ドライバーが明かす不満点「車内空間は広いけど」

後席の座り心地と注意点

 後部座席の座り心地は概ね好評だが、実は結構深々と座るタイプなので、前方の景色が見づらいとの声をよく聞く。これはドライバー側からも同様で、ルームミラーでお客さんの様子を確認したくても、小柄な人だとまったく見えないことが多々ある。中にはドライバーの視界に入りたくないと、運転席の真後ろに座る女性もいますがね……。  和服を着ている女性が乗ると、背筋をピンと伸ばして座ることを意識するせいか、シートベルト着用を拒否されることがよくある。さらに、座面が滑りやすいため、急カーブを通常スピードで走るとかなり辛いようだ。  なお、ハザードランプスイッチの位置は、ハンドルについている。筆者はこれが使いやすく気に入っているが、ベテランドライバーは昔の位置(ハンドル右側のコンビネーションレバー先端)のほうが良かったという人が多い。 JPNタクシーのヒミツ

見た目より狭い荷室と後席座り心地

 燃料がLPGなので、後部座席の裏側に大きなガスタンクがある。そのため、後部のラゲッジスペースに制限があり、巨大なスーツケースだと横積みして2つが限界。残りは隙間や空いている座席の周囲に無理やり詰め込むしかない。おかげで大量荷物になりがちな外国人旅行者を乗せる時は、毎回パズルを組んでいるような気分になる。  ガスタンクの容量は52リットル。燃費はハイブリッドエンジンでも10~12㎞/L前後。航続距離は400㎞弱といったところ。LPG車は満タンにしても燃料タンク容量の75~80%しか入らないため。 JPNタクシーのヒミツ 参考までに、一般車だと10万kmも走れば「よく使った!」と褒められるだろうが、タクシーは40~50万km走っている車両がザラ。毎日の運行前点検、3か月ごとの点検整備、1年ごとの車検や頑丈な造りが功を奏しているといえよう。
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フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー

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