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義理の妹を居候させた部屋が「数カ月でゴミ部屋」に。「自立する資金を援助する」ことで厄介払いに成功したが…

義妹の部屋から異臭が漂っていた

 光さんは妹を叱ったが、宮瀬さんはそこまで気にしてはいなかった。 「知らずに食べてしまうこともあると思いますし、『これは食べないで』と言ったわけでもないので、怒るのは酷だと思いました。でも、妻が怒るのには理由があったんですが、その時は気づことができませんでした」  義妹の引越し先が決まらないまま数カ月が経過した頃、帰宅した宮瀬さんはある異変に気づいた。 「帰宅してリビングに行くと、吐しゃ物でもあるようなひどいにおいがしたんです。なんだろうと思ってにおいを辿ると、義妹が使っている客間からするようでした。その時、義妹は学校に行っていて不在で、女子の部屋に勝手に入るのはダメだと思いながらも、あまりのにおいに調べてみることにしたんです」

見るも無残なゴミ部屋と化していた

汚部屋

画像はイメージです

 そこにはショッキングな光景が広がっていた。 「部屋には服やプリント、雑誌、空のペットボトルやお菓子のゴミ、カビだらけの菓子パンとか、大量のゴミが散乱していて足の踏み場もなかったんです。テレビで見るゴミ屋敷が自宅内に出来ている状態で愕然としました」  さらにショックを受ける光景を目の当たりにした。  「においのもとを辿ったところ、元凶は食べかけのまま何日も放置されていたらしきカレー味のカップラーメンでした。それが倒れていて、真新しい畳に大きなシミを作っていたんです」  流石に宮瀬さんも、帰宅してきた麻奈巳さんを叱らずにはいられなかった。 「『貸してる部屋をこんな風に扱うなんてひどいよ』と怒ったんですが、『勝手に部屋に入るなよ』と逆ギレされました。自分では埒があかないので、帰宅した妻に説明したところ、なぜか自分に怒りの矛先を向けられて、『だから、早く追い出せば良かったのよ!』と怒鳴られました」  混沌とした状況の中、宮瀬さんはある事実を知ることになった。 「義妹は実家でも片付けをいっさいせず、自室をゴミ部屋にしてしまう悪癖の持ち主だったんです。妻はだから追い出そうとしたというんですが、それならそうと言ってくれないとわからないので、『なんでそんな大事な話を黙ってたんだよ』と自分も怒鳴ってしまい喧嘩状態になって……もうめちゃくちゃでした」
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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