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「窓を開けて大声で」あおり運転してくる“黒塗りの大型車”。運転手が観念した様子で警察に連行されるまで

あおり運転の恐怖

パトカー 金山慎吾さん(仮名・30代)は、夕方の混雑した道路で後方から急接近してきた車にあおられた。 「初めは気にも留めずに運転を続けましたが、その車は私の車にぴったりと張り付いて、蛇行運転を繰り返しながらクラクションを鳴らしてきました」  信号待ちで停車した時、金山さんの胸の鼓動は高まっていたという。冷静になり信号が青になるとすぐに交差点を通過した。 「後方の車は必死に私を追い越そうとしましたが、次の信号が赤に変わり、その車は急ブレーキをかけて信号待ちになったんです」  その後、金山さんはコンビニに急いで入ることに。あおり運転の運転手は、そこを通過していった。 「運転手は、イライラと驚きが入り混じった顔をしていました。私の方を睨みつけながら通り過ぎました。その姿を見た他のドライバーたちも、冷たい視線を送っていたのが印象的でしたね」

警察に通報したが…まさかの証拠不十分

 金山さんは警察に通報することを決めたという。しかし……。 「私の車にはドライブレコーダーがありませんでした。警察からは、『具体的な証拠が欠けているため、逮捕には至らない』と言われたんです」  金山さんは、どこでどのような行為をされたのか、相手の車のナンバーや運転手の特徴を警察に伝えた。しかし、「証拠がなければすぐに対応はできない」と言われてしまったとのこと。 「警察からは、『もしも今後、同じ車両から被害を受けて通報した人がいて、証拠があった場合に初めて逮捕が現実になる』と説明を受けました」  この経験を通して、ドライブレコーダーで証拠を確保することの重要性を再認識したという。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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