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ツイッターで「会社の看板」を背負う側の人々の苦労とは

◆仕事×ツイッター=疲労な人々
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「大企業の特命宣伝部長です。深夜2時までつぶやきのネタを探す日々に疲れています……」  加ト吉(現・テーブルマーク)や新江ノ島水族館など、ツイッターで知名度を上げる企業が増えている。だが、そんな「会社の看板」を背負う側には、いろいろな気苦労もあるようだ。「ツイッターを使い始めたのは数週間前。使って2日くらいはハマっていましたが、以後急に疲れを感じて……」と語るのは、日用品メーカー大手、エステーの特命宣伝部長・高田鳥場さん。たった数週間で、彼を疲労困憊させた要因はなんだったのか。 「ツイッターって本来は気軽な一言をつぶやくツールですよね。僕のアカウントは正式な企業アカウントではないけど、宣伝部長の名前を出して会社の看板を背負う以上、うかつなことをつぶやけない。さらに、僕は宣伝という機密性の高い職種なので『うっかり重要事項を流してないか!?』と、毎回ボタンを押すときに緊張する。ボット(自動で発言するプログラム)みたいにキャラを固定すればいいんですが、せっかく読んでもらうならリアルにつぶやきたいですし」  心を込めてツイートしたいが、そのぶん神経を余計に使うジレンマも。さらに最近ではフォロワー数も気になり始めているとか。 「いま約500人いるフォロワーをもっと増やしたい思う一方、増えすぎると書く内容の自由度が下がるので、増えても減っても心配です。あとは、宣伝マンの性か、『140文字で名文を!』とつい意気込んでしまう。でも、結局は『カエラ似女子とビールなう』なんて駄文ばかりで……。最近は、深夜2時頃まで『なにをつぶやいたら面白いか』を考える始末。睡眠不足で朝がつらいし、ヒゲを剃る暇もなく青髭のまま会議に出たり。ついに先日は体に不調を感じて、整体に通う日々です……」  ツイッターのために、そこまで身を削るとはなんと律義な……。だが、もしもこれ以上負荷がかかるなら、ツイッター撤退もアリ? 「もうちょっと頑張ってみようかなあ。僕、高田鳥場は宣伝に命をかけてますから。ただ僕のツイートを読む際は『疲れてるんだな』と思ってくれればうれしいです」
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エステーの特命宣伝部長「消臭プラグ」などのCM出演でもおなじみ。 アカウントは@onetwopanchi ― ツイッターに疲れた…なう【2】 ―
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