今永昇太、フォーシームの“価値”が大幅下落…DeNA時代からあった「危険な兆候」
ナ・リーグ中地区の首位を走るカブスの左腕エースが戦線離脱を強いられた。今季の開幕投手に指名され、ここまでローテーションを守ってきたメジャー2年目の今永昇太である。
今永は日本時間5日のブルワーズ戦で、左脚を痛めて緊急降板。診断の結果、左太腿裏の張りで、メジャーで自身初となる15日間の負傷者リスト(IL)に入った。
実は前回登板のパイレーツ戦でも両太腿前部のけいれんで降板しており、チームもエースの復帰には慎重にならざるを得ないだろう。ただ、痛めた部位が肩や肘でなかったことは不幸中の幸いだったと言えるかもしれない。
今永といえば、昨季、メジャー1年目にして大車輪の活躍を見せたのは記憶に新しい。15勝3敗、防御率2.91という圧巻の成績を残し、ナ・リーグのサイヤング賞争いでも堂々の5位に食い込んでみせた。
カブスの大黒柱として迎えた今季は、ここまで3勝2敗ながら、防御率を2.82へとさらに良化させるなど、期待に違わぬ活躍を見せていた。それだけにエースの離脱は、5年ぶりの地区優勝を狙うチームにとって大きな痛手といえるだろう。
ただ、今永はDeNA時代から、フル回転した翌年は反動からか、成績を落とすことが少なくなかった。実際、DeNA時代は2年連続で二桁勝利を挙げたことがない。
DeNAでの2年目となる2017年に11勝(7敗)を挙げたが、翌年の18年は4勝11敗、防御率も2.98から6.80へと大きく悪化。さらに19年に13勝(7敗)を挙げ、見事なV字回復を遂げたが、20年は左肩の状態がすぐれず、9試合の登板に留まると、オフに左肩のクリーニング手術を受けるに至っている。
メジャーに挑戦する直前の22年と23年は2年連続で防御率2点台を記録したが、23年は7勝に終わるなど、やはり年ごとにムラがある印象はぬぐえないままだった。
そんななかで、渡米1年目の昨季は日米を通じて自己ベストのパフォーマンスを披露した。そして、自身初の2年連続二桁勝利を目指して迎えたのが今季であった。
先述したように、今季の今永の防御率は昨季からさらに良化を遂げている。投球自体も昨季と遜色ないように映るが、ある球種に目をやると、実態はやや違うようだ。
それが今永のフォーシームの“価値”急落である。
ダルビッシュ有や山本由伸など、日本人は多彩な変化球を操る投手が多い。そんななか、少ない球種でメジャーの強打者たちと対峙しているのが今永である。昨季はフォーシームを中心に、スプリット、カーブ、スイーパーの主に4球種を投げ分けていた。
今永にとっての軸はもちろんフォーシームで、投球の約50%を占めたが、その割合は今季もほぼ同じだ。また、フォーシームの球速は昨季の91.7マイル(約147.5キロ)から今季は91.2マイル(約146.7キロ)。今永の最大の長所でもあるフォーシームの1分あたりの回転数は2442から2495へ微増。これだけ見ると、今永の生命線でもあるフォーシームの“質”は大きく変わっていない。

「Chicago Cubs」公式Xアカウントより引用
日本時代に2年連続二桁勝利はなし…
今永の「フォーシームの価値」が急落?
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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