今永昇太「スプリット」に異変…昨季から「大幅悪化」した指標とは
カブスがナ・リーグ中地区の首位を快走している。打の主役は間違いなく、主砲の鈴木誠也だ。中軸打者としてカブス打線を牽引し、すでに本塁打数は自己ベストを更新。得点圏での集中力はすさまじく、打点数はなんと両リーグトップに立っている。
ところが、その後は5失点の試合が2度あるなどやや苦戦。今季6試合目の登板を終えて防御率は3点台(3.18)まで悪化した。
さらに、5月上旬に左太もも裏の肉離れを発症し、メジャーで初めてとなる負傷者リスト(IL)入りを経験。離脱期間は1か月半以上に及び、復帰したのは先月下旬だった。
今永はその復帰初戦でいきなり5回1安打無失点の快投を見せると、リリーフ陣のアシストもあり、今季3勝目を手にした。さらに復帰2戦目となった2日(現地時間、以下同)のガーディアンズ戦でも6回途中3失点の粘投で復帰後2連勝。
そして、今季10試合目の登板を終えた時点で成績を5勝2敗とし、防御率は昨季の2.90から2.78へと良化。負傷による離脱を度外視すれば、その貢献度は昨季を上回っているといっても過言ではないだろう。
その一方で課題も決して少なくない。
先述した通り、今永は今季序盤に2度のHQSを達成。幸先いい滑り出しを見せたが、クオリティースタート(QS=6回以上を投げ、自責点3以下)は、その2回だけにとどまっている。負傷による途中降板などの不運もあったが、今季は6イニングを投げ切ったのがその2試合しかない。
QS率は昨季の65.5%(29試合中19試合)から、20.0%(10試合中2試合)へ大幅に悪化しているのが現状である。
さらに2日のガーディアンズ戦で3本のソロ本塁打で3失点を喫したが、いずれもフォーシームを打たれたものだった。今季の今永は打者の手元でホップすると言われる自慢のフォーシームがいまひとつなのだ。
MLB公式データサイトの『Baseball Savant』によると、今季の今永のフォーシームの「Run Value」は「-7」。Run Valueとは、得点価値のことで、塁上の走者や、アウト、ボール、ストライクカウントに基づくイベントの得点(投手の場合は失点)への影響を測る指標である。
投手に場合は、この数値が高ければ高いほど失点を防ぎ、逆に低ければ失点につながっていたことを意味する。「0」を平均と考えた場合、今永の「-7」は、かなり悪い部類に入るといえるだろう。
一方で、今永のウイニングショットであるスプリットは今季も威力抜群。Run Valueは「7」に上り、フォーシームの“マイナス”をスプリットが相殺している形だ。
今季も存在感示す今永昇太
打の主役が鈴木なら、投の主役はもう一人の日本人選手、今永昇太だろう。 今永といえば、メジャー移籍1年目の昨季にいきなり15勝(3敗)をマーク。新人王投票で4位、サイヤング賞投票で5位に食い込むなどセンセーショナルな活躍を見せ、日米のファンを驚かせた。 そして迎えた2年目の今季は、東京シリーズで大谷翔平擁するドジャースを相手に開幕投手として先発登板。球数制限もある中、4回を無安打無失点に抑える好投で、1年目のパフォーマンスがフロックでないことを見事に証明した。 さらに本土に戻った後は、2試合連続でハイクオリティースタート(HQS=7回以上を投げ自責点2以下)を記録。3試合目の登板を終えた時点で、防御率は0点台(0.98)と、1年目を上回る活躍を予感させた。Five innings of one-hit ball from Shota Imanaga. 👏 pic.twitter.com/nNBf9RuRw1
— Chicago Cubs (@Cubs) June 26, 2025
肉離れで戦線離脱も復帰後は2連勝
フォーシームに潜む“大きな課題”
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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