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「子供に食べさせるため自分は一日1食だけ」家族旅行は深夜バスで…38歳シングルマザー、年収500万円でも厳しい生活

物価高や税金・社会保険負担の増加で「中流」と言われた人たちの暮らしぶりが貧民化している。もはや「普通に生きるのもツラい」との声も聞こえるなか、取材班は3700人の中流層にアンケートを実施。裕福ではないが貧しくもなかった“平均的”暮らしは今、どう変わってきているのか?貧民化する「令和の中流」の実態を明らかにした。

年収500万円シングルマザーの実態

[中流貧民]3700人の肖像

武藤絢子さん(仮名・38歳)。深夜バスで片道10時間かけて子供と大阪・関西万博に行った武藤さん。元夫からの養育費の停止が生活に影を落とす

「先日、仕事にも役立つかもと思い、息子と大阪万博に行ってきました。片道5000円の深夜バスでの0泊3日の弾丸旅行ですが……」 こう話すのは、小学2年生の子を持つシングルマザーの武藤絢子さん(38歳)だ。現在、70代の母親と3人で暮らしながら、ベンチャー企業の役員秘書兼広報担当者として働いている。年収は500万円だが、母親の年金を合わせると世帯年収は600万円弱になる。

子供のために自分は一日1食

「何年も年収が上がらないし、3年前に元夫からの養育費の支払いが止まったので生活はカツカツ。 子供にはお腹いっぱい食べさせたいので、自分は一日1食にし、賞味期限切れ間近の商品を売る店で1kg498円の冷凍唐揚げや500g30円のお漬物を買ったりして食費を削ってます。 子供の服やおもちゃはママ友からのもらい物が多い。シンママを公言してると、周りが気を遣ってくれるんです」
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