桜田ひより(22)が語る“失われた高校時代”…「コロナに青春を奪われた世代」の本音と覚悟
幼少期から芸能活動を続けている桜田ひより(22歳)。その演技力には定評があり、昨年放送されたドラマ『あの子の子ども』では、「女子高生の妊娠」というセンシティブかつ現代的なテーマを描いた作品で主演を務め、高い評価を得た。
現在は主演映画が公開中。直木賞作家・辻村深月の原作小説を実写化した青春ストーリー『この夏の星を見る』だ。物語の舞台は2020年。新型コロナウイルス流行によって行動を制限された高校生たちが、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチ」のコンテストへと奔走する。
コロナ禍に高校生だった桜田に話を聞いた。

——オファーが来たときのことを教えてください。
桜田ひより(以下、桜田):もともと『かがみの孤城』と『傲慢と善良』といった辻村先生の作品は読んでいました。今回、お話をいただいて、脚本より先に原作を読ませていただいて、その世界観にすぐ没入することができました。脚本は私が演じる亜紗ちゃんを中心とした物語で、亜紗ちゃんの原動力が、この作品の核となるものだと感じました。
——亜紗は天文部で「スターキャッチ」コンテストを進める中心人物ですね。
桜田:前向きで明るく、行動力にあふれる女の子ですが、それでも自分の弱さに悩んだりしていきます。高校生という多感な時期にコロナ禍を経験して、感じたことを、どこにぶつけていいのかわからなくなる状況というのは、私自身、高校生の頃に同じように経験して、同じような気持ちになりました。だからこそ、亜紗ちゃんの明るく前向きなところが、みんなの原動力になるし、ひとつのものに向かっていく道しるべになっているのかなと感じました。

——桜田さんがコロナ禍で大変だった時期はいつ頃でしたか。
桜田:高校2年、高校3年のときでした。なので卒業式は合同ではできなかったんです。ひとクラスずつ、教室内での卒業式でした。

——それはちょっと切ない思い出ですね。いまはコロナ禍ではありませんし、私は高校生でもないので本作の状況とは異なりますが、それでもこの物語から、いまの自分に勇気をもらいました。
桜田:自分が目標に向かって努力していたことができなくなる瞬間って、コロナ禍だけじゃないと個人的には思います。誰しもそれによって虚無感に襲われるときってありますよね。そんなとき「発想の転換」というのも大事だなと思います。今回みたいに、コロナによって道が途絶えてしまったけれども(コンテストの中止)、発想の転換によって、オンラインでやればいいんだと繋がりました。
そして新しくもう一回、目標に向かって進んでいけることって、いまでも通じることだなと思います。自分の運命を受け入れて、そこからどうやって動いていくかは、発想の転換や、何気ない誰かのひと言だったり、行動で突き動かされるんだなというのは、改めて感じました。

桜田ひよりさん
作品の核となるのは「演じた亜紗の原動力」
コロナ禍だけじゃない「頑張っていたことができなくなる瞬間」


(C) 2025「この夏の星を見る」製作委員会
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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