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コロナ禍の“特殊清掃現場”の実態「無意識に生活環境が悪化して…」清掃業スタッフが語る

 住人亡きあとの物件を清掃する特殊清掃業。近年、増加傾向にある孤独死の現場とも向き合い続ける業界だ。コロナ禍でのリモートワーク化や巣ごもり需要の浸透に伴い、孤独死の現場に変化はあったのか。
ブルークリーン株式会社の鈴木亮太さん

ブルークリーン株式会社の鈴木亮太さん

 都内を中心に多くの物件での特殊清掃を手がけるブルークリーン株式会社でカスタマーサービスを担当、現場の実態を伝える登録者4万5000人以上の人気YouTubeチャンネル「特殊清掃チャンネル」でYouTuberとしても活躍する鈴木亮太さんに聞いた。

孤独死数は年間5500人超

 国土交通省発表の「死因別統計データ」によると、2018年で東京都区部での孤独死数は5513人(15〜64歳・1646人、65歳以上・3867人)を数えた。同統計では2008年に3780人とされており、10年間で1700人以上増加している計算だ。  さらに気になるのは、コロナ禍での変化があったか。特殊清掃業界から孤独死の現場に関わり続ける鈴木さんは、2020〜2021年にかけての実感を述べる。 「コロナ禍で孤独死数が増えたかといえば、世間が騒いでいるほど増えている印象はありません。むしろ純粋に、少子高齢化の影響で孤独死が増えているとみるのが自然だと考えています。  2025年には団塊世代も後期高齢者(75歳)に達しますし、そこへ新型コロナウイルス感染症がやってきたので加速するのではないかとは思います。ただ、自宅療養中の病死者はいますがごくまれなケースで、特殊清掃の依頼自体はコロナ禍で変化していません」(以下、鈴木さん)

セルフネグレクトの状態になりやすくなった

特殊清掃 一般的に、特殊清掃業者は警察によって遺体が処理されたあとの現場で業務を行う。亡き家主の姿を見ることはないが、その理由を親族から聞く機会はあるようだ。 「親族の方にはさしつかえない範囲で死因も尋ねます。あくまでも自社の事例ですが、コロナで亡くなった話はほぼありません。年齢に関わらず多いのは何らかの理由での突然死や病死で、特に高齢の方が顕著。20代、30代の比較的若い世代ですと、自殺も一定数います。  自殺にはいろいろな要素があると言われていて、人間関係や仕事、失業などが主な理由として考えられます。いわゆるコロナショックで仕事をなくして、気力を失ってしまう方も一部にはいたのではないかとは思います。長引く外出自粛で無意識にセルフネグレクト(生活環境が悪化しているにも関わらず放置し、心身の健康を自分で脅かしてしまう行為)を助長しやすくなる世相になったのも理由ではないでしょうか」
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自宅にこもると気持ちも沈んでくる
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