仕事

「設定を教えろ!」パチンコ店長が遭遇した“迷惑な常連客”の実態…警察を呼んで出禁にするまで

 接客業やサービス業の現場でたびたび起こるお客さんとのトラブル。パチンコ店も例外ではなく、むしろ勝ち負けやお金が絡んでいることもあり、派手にエスカレートすることも多いだろう。  最近では、カスタマーハラスメント防止条例を制定している都道府県もあるが、パチンコ店での現状はどうなっているのだろうか。
パチンコ

画像はイメージです(以下同) 
※画像生成にAIを利用しています

 そこで、関東近郊で10店舗以上展開しているチェーン店で店長を務めるS氏にお話を伺ってみた。

自分に都合の悪いルールにクレーム

 どんな商売においても「常連さん」は非常にありがたい存在であるが、常連だからといって何をやってもいいワケではない。S氏が今のお店に赴任してきたとき、スタッフも手を焼く厄介な常連さんが一人いたという。 「他の常連さんやスタッフに幅を利かせて、いつも我が物顔でやりたい放題。『今はこの機種に設定を入れなきゃダメだろ!』と、パチスロの設定にも口を出してきたりしていました。しばらくして、自分が店長になった際に、『新しい店長、俺に挨拶にこねーな』と言っていたそうです」  その後、その常連は開店時の入場ルールに関して文句をつけてきたのだが、その理由は実に自分本位なものであった。 「ウチのお店は、開店時の入場は抽選ではなく並び順にしていました。それは、自分が店長になってからも変えていません。その後、いろいろと新たなイベントを始めたら、それなりに新規のお客さんが朝から来てくれるようになったんです。そしたら、その常連が『朝は抽選にしろ!』と言い出しました。それまで朝から来るお客さんは全員顔見知りで、融通を利かせてもらえるから、早くから並ばなくても好きな台を打てたのに、知らない客が増えてそれができなくなったと……」

本社公認のうえで出禁へと動き出す

 そんな自分勝手なことは受け入れられないので、当然その要望を突っぱねたS氏。すると本社にクレームを入れられ、担当者から怒られてしまったという。  だからといって、ルールを変更するつもりはなく困っていたところ、ちょっとした転機が訪れたのである。 「ある日、本社がおこなう店内のパワハラ・セクハラ調査がありまして、そのときに、その常連が一人のスタッフに詰め寄っていたのを本社の人がたまたま目撃したんです。『あの客は何なんだ?』と聞いてきたので、それまでの話をすると『それは排除しないとね』と言ってくれました。そのとき、スタッフに詰め寄っていた理由が『前の店長は高設定が入ってる機種をお客さんに漏らしていたらしいから、俺にも教えろ』と迫っていたようで。どうやら、前の店長はその常連の言うことを割と聞いていたっぽいんですよ。もしかしたら脅されていたのかもしれませんが……」

警察官立ち合いの下で完璧な出禁通告

 そもそも、前の店長が設定情報を漏らしていたというのは噂レベルで、カマをかけて設定を聞き出そうとしているだけかもしれない。ただ、設定漏洩が事実だとしたらこちらにも非があるし、この件で出禁にするには少々決定打に欠ける。 「そのときの件で出禁にするにはちょっと弱いし、対応したスタッフが逆恨みされて危険が及ぶかもしれないと思ったので別の方法を考えました。実は、その常連は以前から閉店後もウチの駐車場に車を停めたままどこかに行くことがありまして……。防犯上の問題もあるし、明らかに不法駐車だから何度も注意していたのですが、まったくヤメなかったので『今度停めたら出禁にしますよ』と宣言しました。でも、しばらくしたら再び停めていたので、証拠としてしっかりと写真を撮り、次に来店した日に出禁を通告したんです」  その際、絶対に揉めると思ったS氏は、その常連が来店したのを確認した直後に警察に連絡していたのだ。 「当然のごとく、『俺は停めていない!』『証拠の写真を見せろ!』とイチャモンをつけてきました。揉め始めてから警察に連絡すると、通報したスタッフがそいつのターゲットになると思ったので、話をする前に警察に連絡をしておいたんです。それで『なにかの揉め事で騒いでる人がいるという通報を受けたので来ました』という流れにしてもらって、警察立ち合いの下、完膚なきまでに出禁にしてやりましたよ(笑)」
次のページ
トイレットペーパーを1本丸ごと便器に…
1
2
3
パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
X(旧Twitter):@sagyosakurai

記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】