左打者9人揃えた中日…藤浪晋太郎「史上最大級の“抑止力”」が話題。「好きなだけ嫌がって」発言でライバル球団の対策は
今季のセ・リーグは阪神が独走態勢に入っており、他のライバル球団にとって優勝は風前の灯火。話題はクライマックスシリーズ(CS)進出を巡る2~3位争いへと転じている。
注目のCS争いだが、2位の巨人が勝率5割前後を行ったり来たりという状況で、その直後にDeNAがつけている。3位DeNAからやや離れた4位を広島と中日が争っているが、ヤクルトを除く球団にCS進出のチャンスが残されているといえるだろう。
CSでは、過去に“下克上”がたびたび起こっているように、短期決戦では優勝チームが必ずしも安泰というわけではない。さらに熾烈なCS争いを制したチームが勢いに乗り、ある意味ノープレッシャーでCSに臨むことができるのは優勝チームにとって脅威の何物でもないはずだ。
特にDeNAがCSファイナルに勝ち上がってくれば、阪神にとって油断できない相手となるだろう。DeNAは、昨季もリーグ3位からCSを勝ち抜くと、日本シリーズでソフトバンクを相手に下克上を達成。ポストシーズン、とりわけ敵地での勝ち方を心得ているだけに、阪神にとってかなり怖い存在になるだろう。
さらにDeNAには“ジョーカー”とも呼べる、ある選手の存在も……。2年連続の“下克上日本一”に向けて最後のピースとなり得るのが、今季途中までアメリカでプレーしていた藤浪晋太郎である。
藤浪といえば、大阪桐蔭のエースとして2012年の甲子園春夏連覇に貢献。同年秋のドラフトで阪神に1位指名され、鳴り物入りでプロの世界に飛び込んだ。
13年には高卒ルーキーとして10勝を挙げ、虎の若きエースとしてその将来を嘱望された藤浪。2年目に11勝、3年目には14勝を挙げ、球界を代表するエースへの階段を順調に駆け上がっていたが……。
若手時代の藤浪は剛腕のイメージそのままに、いい意味で荒れ球が多く、奪三振と与四死球の多さが特徴の投手だった。ところが、徐々にその荒れ球の制御が利かなくなり、“イップス”状態に陥ると、結局5年目以降は、2桁勝利はおろか規定投球回数に達することもなく、一軍と二軍を行き来する生活に。
そして、完全復活を果たすことなく、2022年オフに球団に直訴し、心機一転、メジャー移籍を実現させた。
ところが、MLB移籍後も制球難は変わらなかった。移籍1年目こそシーズンを通じてメジャーで投げ続けたが、渡米2年目の昨季と3年目の今季途中まで、メジャー再昇格の夢を果たすことなく、不本意なアメリカ生活を強いられた。
今季は開幕からこれまで以上の制球難に陥っていたが、今年5月以降は徐々に調子を取り戻し、メジャー昇格の声も聞かれ始めていたが、6月中旬にマリナーズ傘下のタコマを退団。約1か月の浪人生活を経て、DeNAと電撃契約を結んだ。
DeNAに加入後は、二軍から再出発を果たした藤浪。復帰後2試合を投げ終えた時点で4回無安打無失点、2四球という上々の結果を残した。ところが、3試合目の登板となった8月6日のイースタン・巨人戦は3回1/3を5失点、7四死球の大乱調。右打者2人に死球を与えるなど、長年の悪癖が顔をのぞかせた。
その後は二軍でもう1試合、調整登板を行う予定だったが、チーム事情もあって急遽一軍に昇格。17日の中日戦で、1059日ぶりとなる一軍登板を果たした。
大いに注目された復帰登板は、ご存じの通り、5回1失点の好投。5奪三振に対し1四球とこれだけを見ると、合格点を与えてもいいが、中日は「この時期にケガをされたら困る」という理由でスタメンに左打者9人を並べていた。
中日の首脳陣が危惧したのが藤浪の制球難。とりわけ右打者の頭部付近に抜け球が多くなる癖だ。死球による右打者のケガを恐れた中日は、不動の4番・細川成也らをスタメンから外すという対策を取らざるを得なかった。
阪神独走の裏で激化するセ・リーグCS争い

写真/産経新聞社
制球難は変わらず…DeNAと電撃契約
中日の“藤浪対策”が大きな話題に
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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