「Zoff」vs「JINS」国内眼鏡チェーン争いに新展開。メガネスーパー買収で“店舗数トップ”、頭打ち市場での生き残り戦略とは
メガネショップ「Zoff」を運営するインターメスティックが、「メガネスーパー」のビジョナリーホールディングスを190億円で買収すると発表しました。Zoffは317店舗、メガネスーパーは300店舗を展開しています。インターメスティックの店舗数は600を超え、「JINS」の国内店舗数530店舗を超えることになります。
メガネの市場は高止まりしており、再編が続く未来も見えてきます。
メガネ業界は2000年代に入って価格破壊が起きました。その立役者とも言える存在がZoffでした。フレームとレンズのセットで5000円という価格は驚異的で、クセのないシンプルなデザインも魅力的でした。同時代に誕生したJINSとともにメガネ業界を席捲します。
その急激な変化に苦心したのがメガネスーパーでした。2010年4月期は3割の減収、翌期は1割、その翌期も1割の減収と2ケタ減収が4期も続きました。2008年4月期から8期連続の赤字に陥ります。
2011年4月期に債務超過に陥ると、投資ファンドのアドバンテッジパートナーズが資金支援を行います。これによって創業家が筆頭株主から退くと、ファンド主導による再生支援に取り掛かりました。2013年6月に星崎尚彦氏が社長に就任します。
星崎氏はアメリカのスノーボードブランド「バートン」の日本法人トップを務めるなど、小売に精通した人物でした。星崎氏が社長に就任して以降、メガネスーパーは低価格帯、中価格帯に対抗するのではなく、アイケアを重視した「販売+サービス」の併営型というポジションを強く打ち出すようになります。
ターゲットも低価格を求める若年層ではなく、高単価が狙えるシニア層を中心としました。こうした取り組みが奏功し、2014年11月の売上は前年の8.1%増となるなど、復活の兆しを見せるようになります。
メガネスーパーは2016年4月期、2017年4月期ともにおよそ1割の増収となり、着実な成果が実を結ぶようになります。2017年には複数のメガネ会社を買収するなど、拡大路線へと舵を切りました。
2019年に医療情報プラットフォームを提供するエムスリーと資本業務提携契約を締結。筆頭株主になります。
このあたりまでは順調でしたが、コロナ禍で客数の減少に悩まされたことに加え、2023年に不適切会計が発覚。不採算店舗に売上を付け替えるなどの疑いが出て第三者委員会を設置しました。星崎氏は社長を辞任します。

Zoff(ゾフ)
JINSと並ぶ、価格破壊の立役者
ターゲットをシニア層に移して業績を回復
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
記事一覧へ
記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】
この記者は、他にもこんな記事を書いています




