「割れたグラスが刺さり…」19歳で片目を失明した女性を直撃。義眼20万円も全額自費…制度の狭間で苦しむ人々のリアル
“片目シンガー”として歌う、かたのめいさん(@masapowMe)が2025年8月にリリースしたデビューシングル『Croissant (クロワッサン) ~欠けた世界で気づけたもの~』は、まさに自伝的楽曲だ。左目から光を奪われたひとりの女性はなぜ、多くの人に歌を届けるのか。その思いを聞いた。
――デビューシングルのリリース、おめでとうございます。アルバイト中の事故で、19歳のときに左目の視力がほぼなくなってしまったと伺いました。
かたのめい:ありがとうございます。そうなんです、当時、語学の専門学校に通いながら居酒屋でアルバイトをしていました。まだ始めて3日ほどだったのですが、掘りごたつに足をとられて転倒し、割れたグラスが左目に突き刺さってしまったのです。
――かなり凄惨な現場ですね。
かたのめい:傷口からぬるい血がつたう感覚はありました。ただ、事故の瞬間にはほぼ失明に至るとは思っていませんでした。病院へ搬送され、医師から「あなたの左目は見えるようになりません」と言われて初めて、現実を知った感じです。
――ショックだったと思います。
かたのめい:私はそれまで、どちらかといえば明るくて人を笑わせるのが好きな子どもでした。ちょっと矛盾するんですが、恥ずかしがり屋なのに人には笑ってほしくて、小学校のときにはクラスで出し物をすることになり、友人とお笑いコンビを組んだりもしました。
一方でスポーツも好きで、中学時代はソフトテニス部で副部長を、高校時代はダンス部で部長を経験しました。エレクトーンも習っていたり、とにかくいろんなことに興味があったんです。
けれども事故によって視力を失ってしまい、痛々しい見た目になったことで、深く落ち込みました。いろんな友人がお見舞いにきてくれましたが、明るく振る舞う一方で落ち込みやすい性格を知っているので、みんな心配してくれましたね。
――そのあと、海外でボランティアを経験されるそうですね。どういった心境の変化ですか。
かたのめい:もともと、海外へのあこがれは強かったんです。親戚にアメリカやオーストラリア在住の人がいて、「いつか自分も海外に」とは思っていました。ただ、事故直後は精神的に参ってしまって、それどころではありませんでした。
本当に不思議なのですが、悩んでいるさなかに、頭のなかに映像が浮かんだんです。それは、飢餓で苦しむ海外の子どもたちでした。そのときに「自分だけがつらいと思ってはいけないな」と前を向けたんです。20歳のとき、単身で数カ国に足を運びました。

かたのめいさん
割れたグラスが左目に突き刺さり…
左目の視力を失ったあと、海外に

元来明るい性格だったが、事故後は深く落ち込んだ
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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かたのめいデビューシングル「Croissant (クロワッサン) ~ 欠けた世界で気づけたもの ~」
Official Music Video
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