「コンクリートから人へ」が招いた道路陥没の連鎖。全国で年間1万件超…“八潮市の悲劇”が繰り返される危険性
トラック運転手1人が犠牲となった埼玉県八潮市の大規模な道路陥没事故(’25年1月28日発生)から1年以上が経過。腐食によって下水管が破損したことで陥没が起こり、痛ましい事故につながってしまったが、今後も陥没事故が続いてしまう危険性はあるという。
国土交通省が昨年末に公表したデータによると、’24年は9866件、’23年は1万2209件も全国で道路の陥没が発生している。なぜ全国的にインフラの整備が追いついていないのか。世田谷区の発注工事や公共工事を施工する株式会社マモルの代表取締役を務める新舘豊晃氏は、次のように語る。
「建設業界では深刻な人手不足に陥っています。その最大の要因は、民主党政権が行った『コンクリートから人へ』の政策。公共事業費を削ってしまったことで、40代、50代がごっそり業界から離れてしまった。
さらに、少子化の影響による工業高校や工業大学の閉鎖も相まって、技術者不足が深刻化しています。ライバル会社の動向は常にチェックしていますが、技術者が増えた会社はありません。むしろ減っている会社のほうが多い。うちのように規模が小さい会社だと、言葉の壁の問題から外国人労働者を増やすのも難しいんです」
人手不足で起こっているのが、公共工事の入札不調だ。官公庁や自治体が行う入札で落札者が決まらず、契約が成立しないケースが発生しているという。
「不調案件は世田谷区でも増えています。人手不足の問題は大いにありますが、資材が高騰していて予算や工期が厳しいことも多い。近隣住民の暮らしを考えると担いたいのはやまやまなのですが、採算がとれない現場は断らざるを得ない状況です。社員やその家族の生活がありますから……」
「コンクリートから人へ」が残した負の遺産

世田谷区の発注工事や公共工事を施工するマモルの代表取締役・新舘豊晃氏。マモルでは障害者雇用にも力を入れており、障害者目線で使いやすい点字ブロックの提案を行うなどしている
世田谷区でも公共工事の入札不調が発生
人手不足で起こっているのが、公共工事の入札不調だ。官公庁や自治体が行う入札で落札者が決まらず、契約が成立しないケースが発生しているという。
「不調案件は世田谷区でも増えています。人手不足の問題は大いにありますが、資材が高騰していて予算や工期が厳しいことも多い。近隣住民の暮らしを考えると担いたいのはやまやまなのですが、採算がとれない現場は断らざるを得ない状況です。社員やその家族の生活がありますから……」
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