高柳明音、自らの名前を冠した『Bright Sound』に込めた本音と葛藤「“それでも今日も生きてく”という想いを込めました」
アイドルグループ・SKE48の元メンバーで、現在は俳優としてさまざまな分野で活躍する高柳明音が、6月3日に初のミニアルバム『Spirit』をリリースする。全4曲が収録された本作の作詞はすべて高柳が担当。中でもリード曲で自らの内に秘めた感情を綴った『Bright Sound』は本作のみに収録される楽曲だ。アイドルを卒業して5年。活動17周年を迎えた高柳が迎えた『今』に迫った。
──歌の分野に戻ってこられて2年。1st LIVEも好調でしたね。
高柳明音(以下、高柳):ありがとうございます。振り返ると2年前に「1回はライブをやりたい!」って言って叶えることができたのがデビュー15周年記念のソロライブでした。私自身、もう思い残すことがないぐらい完全燃焼したと思っていたんですけどね、ライブを見たマネージャーさんや事務所の方たちから「音楽でもやってみないか?」って言われて(笑)。私がSKE48を卒業するタイミングでマネージャーさんが変わったんですけど、私がアイドルをやっていた姿をリアルタイムで見ていないので、芝居はするけどソロで歌って踊るイメージがなかったみたいなんですね。でも、周年ライブで『青空片想い』を踊って、バラード曲の『PIECE OF MY WISH』や『ハナミズキ』を歌う姿を見て前向きに考えてくださったんです。私としても歌って踊ることは好きだったし、アイドルを辞めたくて辞めた訳じゃなかったので……。続けられるなら続けたかったけど、1人になって続けていくことに不安もあって、「本当は歌をやりたいんです」って言うことは無かった。自分で可能性に蓋をしてしまっていたんだと思いますが、あの15周年ライブが全てを変えたと言っても過言ではないですね。
──1st LIVEでは最新のソロ曲も含まれていて、より一層自分自身を表現できる場になったと思います。
高柳:本当にライブで4曲もアイドル卒業後に書いた楽曲を披露したんですけど、自分だけの曲がいただけることって簡単じゃないんです。グループのときに1人で映るミュージックビデオ、1人で歌うソロ曲、ましてやCDになるなんて夢のまた夢。“神セブン”のみなさんじゃないとできないと思っていたので、アイドル卒業後にこんな機会をいただけるなんて、めちゃくちゃ恵まれてると思うんです。本当にいいのかなって、すごくすごく悩んで、私が歌を仕事にしていいかみたいな葛藤はめちゃくちゃありました。
──グループ時代から「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」にも出場されていましたし、高柳さんと言えば歌のイメージはファンのみなさんの中でも共通認識だと思うのですが。
高柳:正直、今も悩んでいます。“歌手”って言えないです。“歌う人”かな。自分で言うにはまだ荷が重くて。一番仲のいい友だち(若井友希)がシンガーソングライターをやっていてるので、歌を作ることとか、ライブに懸ける想いとか知っているので。そんな彼女が相談に乗ってくれるし、アドバイスもめちゃくちゃしてくれるし、すごく応援もしてくれてるから、私もやっていいんだなって思わせてくれるから、楽しんでやらせてもらっています。
──高柳さんはアイドル時代からステージに立つとトップギアでアドレナリンが出ているじゃないですか。あの時間は今お話しいただいた葛藤は忘れて楽しめていますか?
高柳:ステージに立つとあの瞬間にしか現れない人格が出てくるんですよ。本当に不思議(笑)。“明るい音”っていう名前通りに、生きてる心地がするのはステージに立つあの瞬間だけ。自分をよく体現してるなって思ったら面白いですね。もちろんプレッシャーはありますけど、ファンのみんなを楽しませたい気持ちにまったく邪念はないので。
──1人で立つステージだからこそ、いろんな表現方法も試せますよね。
高柳:そうですね。SKE48のときと違ってステージには私1人しかいないから、もし怪我をしてしまったら誰かが自分のポジションを埋めてくれる、なんてことできないですからね、プレッシャーはすごいですよ。でも、1人でステージに立って、あの頃はメンバーみんなで作ったものをファンへ届けにいって、ファンのみんなも声援やペンライトで返してくれる相乗効果みたいなイメージがあったんですけど、今はファンのみんなから来るパワーに負けないぐらいのパワーを1人で出すのが逆に楽しいですね。私自身、主人格は結構ネガティブなところもあるし、自分にそんな自信があるわけでもないんです。葛藤しながらライブ当日を迎えて、でもステージから見た景色が次の自分の自信になるみたいな感じで、本当にこの間の1st LIVEはめちゃくちゃプレッシャーだったけど、その後はやっぱり何か一つ成長できたなって思える大きな出来事でした。
──15周年ライブの方では『青空片想い』を1人で歌うだけでも大変だと話していましたが、今回はオリジナル曲も加えた盛りだくさんな内容でしたね。
高柳:そうですね。自分で作詞した楽曲も増えて、なんだか味方がいてくれるみたいな気持ちになりましたね。SKE48の楽曲もバレンタインデーが近かったので『チョコの奴隷』を披露したんですけど、フル尺で歌うことってほぼ無かったんですよ。この機会に2番の歌詞を歌ったらすごく新鮮で、こんなこと言ってたんだって発見もありました。『青空片想い』もそうなんですけど、秋元康先生が書く2番の歌詞って本当に素敵で、めちゃくちゃ深い言葉が散りばめられているんです。アイドルだった自分の1つの転換点でもあるので、みんなにも聴いてほしい!
■「自分をまだ“歌手”って言えないです」
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