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最高の孤独を味わえる場所は「おひとりさまTDL」

ドラマをきっかけに「おひとりさま」という言葉が広まり、ここにきて定着し、カラオケや焼き肉など新サービスが続々登場しているが……

◆おひとりさまの先輩に学ぶ孤独との向き合い方

やついいちろう,おひとりさま

やついいちろう氏

「一人でバーに行くような人は、結局は孤独じゃなくて人間が好き。本当の孤独を味わいたいなら、集団やカップルが騒いでいる人ごみのなかに行くべきです!」

 そう話すのは、自身のラジオ番組の企画で、スパリゾートハワイアンズ、箱根小涌園 ユネッサン、東京ディズニーランドに一人で訪れた経験を持つ、やついいちろう氏。スパリゾートハワイアンズはビデオカメラ片手に回ったという。

「流れるプールで『流れてまーす』とかブツブツ言いながら、ビデオを撮る姿は、完全に不審者でしたね。ただ、カメラを回していれば、『何かの撮影かな』と思わせることができるし、ネタとして人にも見せられます。あと、一人のときこそ最新で清潔な服装を心がけるべき。一人で怪しいうえに服も汚かったら通報されます」

 ひとりディズニーは「ディズニー好き以外にはツラいはず」と話す。

「ミッキーには肩を叩いて慰められるし、写真撮影のときも『コイツ芸能人なのに一人だよ』的な視線で周囲から見られるし。孤独に打ちのめされて、イッツ・ア・スモールワールドに一人で入ったときは『ココは世界の終わりで、自分はもうすぐ死ぬんだな』と思いました」

 またユネッサン以外にも銭湯や温泉に一人で行く機会は多いそう。

「混浴では、カップルが『入ってくんな』オーラを出している風呂に突入するのが好きですね。若者がワイワイ騒いで、露天風呂を独占している場合も、モーゼのように真ん中を突っ切って、その空間を崩します」

 その行動の裏には「孤独を楽しむ人のための義俠心がある」とやつい氏。

「集団で風呂に来る人は、静かにお湯との対話ができないし、孤独に弱い。だから自分は、秩序を乱す集団をバラバラに崩して、お湯と対話に来たオジサンが、楽しめる空間をつくるんです。自分のタクトで風呂の秩序をコントロールするんですよ」

 ときには集団を放置することも。

「風呂のなかだと、人は普段以上に赤裸々な自分語りをしがちなんです。面白い話をしていそうな人を見つけたら、スッとその横に入ります。少し前に入った温泉では、高校生たちの『セックスめっちゃ気持ちええわ!』という会話を真横で聞くことができました」

【やついいちろう氏】
芸人「エレキコミック」のボケ担当。DJとしても活動し、MIXCD「PLATINUM DISC」は7月25日に発売予定。7月12~16日には銀座博品館劇場でエレキコミックの単独公演「有様」を行う。http://elecomi.com/

取材・文/港乃ヨーコ 古澤誠一郎 黒田知道 田幸和歌子 上野 智(ミドルマン)
安田はつね(本誌) アンケート協力/ジャストシステム
― ブームの[おひとりさま]をやってみた【8】 ―





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