ゴルフ場最大手のスキャンダル&乗っ取り騒動 肩すかしの株主総会に「つまんねぇ」の声【後編】

【前編】はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/244912

オリピンア

オリピンア側は1万1000人の株主から委任状を取り付けたとという

 スキャンダルにスキャンダルをかぶせるドロ仕合。会社の規模が違えば、オリンパス事件以上に話題をさらったことは間違いない。不正と陰謀渦巻くアコーディアの株主総会は、当然、荒れに荒れる! と見られていた。が、冒頭の株主が話すように静かなもの。スキャンダルを巻き起こした竹生・秋本両氏が欠席したことも株主の失望を買った。盛り上がりを見せたのは、質疑応答の際にオリンピア社長が発言したときだけだ。

「アコーディアでは、株主委員会(実質的にオリンピアおよび平和グループのこと)が特別に作成し、株主に送付した返信用封筒を用いて委任状を返信してもらった場合、その株主がお住まいの地域の消印が押されていたとしても、議決権行使書面や運転免許証のコピーが添付されていなければ本人確認書類がないものとして、これによる議決権行使を認めないという方針であると聞いております。これは個人株主を軽視するだけでなく、違法かつ不公正なやり方だと言わざるをえません。なぜ、そのようなやり方をとるのか、その根拠をご説明ください」

 この株主総会に先立って、オリンピアは可能な限り多くの個人株主の賛同を得ようと、“絨毯爆撃”を行っていた。いわゆるプロキシーファイト(委任状争奪戦)だ。返信用封筒を同封した手紙を個人株主に送付し、議決権行使の委任状をかき集めていたのだが、アコーディア側は「本人確認がしっかりできない委任状は認められない」と突っぱねていたようなのだ。

「本人確認書類が添付されているか否かについては、株主総会を開催する会社が判断する事項であると理解しております。適法に本総会の手続きを進めておりますので、ご安心を」

 こう簡潔に回答したアコーディアに対して、株主からは「ふざんけんな!」「回答になってねーぞ!」「会社が判断するなんておかしいだろ!」の怒号。「なんで、竹生は今日来てねーんだ!? 顔出せってんだよ!」という野次も起こったが……それも一瞬だけ。続いて質問した個人株主のとぼけた主張で、すぐさま和やかムードに。

「私は株主総会に社長さんの顔を見に来るんです。竹生さんはやり手だなって安心してたんですよ。ただ、調子のいいときほど気をつけなきゃいけない。特にオンナには気を付けないと。その点、あなた、鎌田(隆介社長)さんでしたっけ? あなたは大丈夫だなぁと思いました」

 採決と30分程度の休憩も合わせて4時間にもわたった長い総会の幕切れも実にあっけなかった。休憩後の午後2時、圧倒的過半数の賛同を受けてアコーディア側の取締役候補が選任されたことを発表して即終了(9人の取締役選任議案のうち、2人の取締役に関する集計は翌日に持ち越し)。「よろしいですか? オリンピアさん」と同意を求める余裕さえ見せるほど、アコーディア側の圧勝だった。

「配当は増えたけど、株主優待は5000円分のクーポンが3000円分に減ったし、(株主総会の)靴下のお土産もなくなったし、来る価値なかったなぁ」(60代男性)

 期待外れをボヤく株主ばかりだったが、実はアコーディアの騒動の根は深い。一番の問題は、私的流用という背任行為を行った竹生・秋本両氏の処分が甘すぎること。刑事責任を問われてもおかしくないのに、アコーディアは社長辞任後も竹生氏を有給の顧問として雇い入れようとしていたのだ。

「私的に使い込んだカネは返還されているので、これ以上の責任は問わないということですが、会社のカネでオンナをはべらせながらゴルフに興じても許される会社というイメージはぬぐえない。オリンピア側は、総会運営が不公正だったとして総会決議取り消し訴訟などの法的措置を講じると発表しています。TOB(敵対的買収)の可能性も残っているし、今回の騒動は後をひくでしょう」(証券関係者)

 騒動後、額面割れの4万円台にまで株価が落ち込んだアコーディア。ゴルフ場最大手が信頼を回復するのは、まだまだ先になりそうだ。 <取材・文/池垣完>




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