雑学

海岸で夕陽を眺めながら酒を飲んだら過料徴収!?

アニメやマンガの性表現を規制しようと、「非実在青少年」という概念を持ち出した東京都の「青少年育成条例改正案」が、表現の自由を奪いかねないと騒動になったのも記憶に新しいところ。だが、この世はすでに施行されている”おかしな”法律や条例がたくさんあるようだ。これらのルールは果たして”悪法”か?

【対象】お酒を飲む人
海岸で夕陽を眺めながら酒を飲んだら過料徴収!?

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「路上タバコを条例で禁止する地域は多いですが、“路上飲酒”まで禁止する条例は珍しいです」と、のり・たまみ夫妻が言うのは、美しいサンセットが有名な沖縄県北谷町に開発中のマリンリゾートタウンに対して定められた『北谷町フィッシャリーナ地区の快適な環境づくり条例』(’09 年12月28日制定。今年中に施行予定)だ。要約すると「同地区の公共の場所において、飲酒や喫煙、空き缶、空き瓶、たばこの吸い殻などの投棄、飼い犬などのふんを放置した者に対して指導を行い、従わない場合は1万円以下の過料に処す」というもの。なお、実際の過料は付随規則により2000円になる。

 北谷町役場に話を聞いたところ「米兵に多いのですが、酔っぱらって近隣住民に迷惑をかける例が多々あったという経緯があるんです。なので住民としてはウェルカムな条例なんですよ」とのことだ。それにしても、やはり過料を徴収するのはやり過ぎなのでは?

「指導員による指導、勧告、命令に従わない場合の過料ということで相当に謙抑的ではあるのですが、これが一般化すると『禁酒法』に発展する可能性があるのではないかと感じます」(なかむら氏)

 さらに角田氏も、「外飲みを許すと飲酒運転の温床になることも懸念されますが、それには『飲酒運転の取り締まり強化』というほかの規制手段がありますから、行き過ぎた規制と言えます。このような外飲み禁止条例が世にはばかると、花見さえできない国になってしまいますよ!」と危惧する。いま一度、議論すべき条例では?

のり・たまみ夫妻
『へんなほうりつ』著者
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夫婦のフリーライターユニット。世界10か国に滞在するなかで各国の法律に興味を持ち、独学で学ぶ。『へんなほうりつ』(小社刊)など、法律関連の著書多数

なかむら いちろう氏
ウェブサイト『変な法律』管理人
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’69年生まれ。立命館大学法学部卒。’00年にウェブサイト『変な法律』を開始。著書に『大爆笑「変な法律」集「俺の酒が飲めねーか」は犯罪です』(講談社)

角田龍平氏
元芸人弁護士
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’76年生まれ。「おおかみ少年」というコンビで漫才をしていたが解散後、弁護士に。現在は『サンデージャポン』(TBS系列)の準レギュラーとしても活躍中

イラスト/テラムラリョウ
― おかしなルール報告書 Vol.1【3】 ―

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