2万円の高性能スキャナが無駄遣いじゃない理由
【キヤノン imageFORMULA DR-P208】
W312.5×D55.5×H40mm/約600gの軽量&コンパクトなA4スキャナ。USBバスパワーで稼働するモバイル仕様ながら、カラー両面スキャンに対応するうえ、最大10枚セットできるADF(自動原稿送り装置)機能も備えており、普段使いのドキュメントスキャナとして存分に実用できる実力を備える。対応OSはWindows XP以降とMacOS X 10.6以降。実勢価格2万3000円 ◆スキャナ置き場はもういらない!棒状の実力派「DR-P208」が登場 自前の本を電子書籍化する“自炊”に興味がない人でも、イマドキ素早く紙をデジタル化するドキュメントスキャナの恩恵を受ける機会は多いはず。最近は単にペーパーレス化に貢献するだけでなく、名刺や年賀状から住所録を作ったり、領収書などを放り込んで素早くクリッピングしたりといった便利な使い方がいくつも確立されているのだ。この「DR-P208」なら、そんな恩恵をたくさん受けられるだろう。 DR-P208は片手で握れる太さの角材のような形状で、重量も600gと軽め。しかもUSBケーブルの電力だけで動くうえ、本体内蔵のソフトがPCへのインストール不要ですぐ使えるなど、モバイル用途に便利な仕様だが、スキャナとしての総合力はむしろ据え置きに向いていると思う。スキャン速度は十分に早く、200dpiのカラー両面スキャンが毎分8枚ペースでこなせる。1枚の名刺やはがきなら一瞬だ。 さらに、備え付けのADFに最大10枚の原稿がセットできるので、数枚の領収書や資料なら準備は一瞬。あとはPCの起動やUSBメモリの読み込みと競う程度の時間でデジタルデータが完成する。長年改良を重ねたシリーズだけに、取り込み時の傾きや裏写り、グラデーションなどの補正もお手のものだ。さらに、こうした実力を兼ね備えたうえで、置き場所を一切必要としないところに強みがある。必要なときだけ引き出しから取り出してPCにつなぎ、キーボードやマウスをどかして、机の真ん中で書類をサクサク取り込むといった文房具的な扱い方ができるのだ。雑誌大の置き場所も専用のACアダプタも不要で、必要なときだけ現れて充分な仕事をしてくれる。 高性能だけに2万円台半ばと安くはないが、個人で買えないレベルでもない。もし、あまり使わないスキャナが部屋の一角を占有しているなら、DR-P208に乗り換えてそのスペースを取り戻すことを考えれば、無駄遣いではないはずだ。◆サブカルライター・古田雄介の物欲刺激度 2/3
◆編集担当Kの物欲刺激度 2.5/3
ハッシュタグ