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“つながり”や“危機感”の押し売りにブーイング

巷に溢れるポジティブシンキングのススメ。確かに、前向きであることは悪いことではない。が、過ぎたるは及ばざるが如しという言葉もあるわけで。“ポジティブ”の副作用、あれこれを紹介する!

◆ポジティブシンキングの正しさが、人を追い詰める!?

イラスト/坂川りえ「頑張れば夢は叶う」と努力するのは結構なこと。

「違和感を抱いても、その人の美学であれば許容範囲」(34歳・女)である。が、情熱の炎がたぎりすぎると、煙で周りが見えなくなる、という話である。

「『BIG tomorrow』を愛読していたかつての同僚。彼が会社を辞めアメリカに留学するとき、自分も転職を考えていると告げると『ブルーカラーにはなるなよ』と説教された」(37歳・男)、「30代後半の同僚は、毎日、ネットやツイッターで仕入れたネタを社内メールで部内に配信。『みんなを啓蒙したい』『危機感を共有したい』が口癖なのだが、正直、誰もが知ってるネタ」(39歳・男)と、自分が上から目線になっていることにも気づかず。まあ、これならまだ、「イタい人」どまりだが、「担当した著者から営業の改善案、目標数値の設定などがひっきりなしに届く。彼のやる気についていけず落ち込む毎日」(36歳・女)と罪悪感や劣等感を植え付けたり、「徹夜続きでも部下を気遣い、上司には『やります』しか言わない同僚。大丈夫か?」(34歳・男)と、過剰さはときに周囲を疲弊させる。

 ほか、「あなたとあの人が会えば面白いことが起こる!とやたら人を紹介したがる。何かが起こったためしはない」(33歳・女)といった“つながり”の押し売りや、「有機野菜といった“いいもの”をプッシュ。同調しないと怠惰の烙印を押される」(32歳・女)といった正義の布教は、受け止める人によってはプレッシャーとなる。

 ポジティブは正しいことではある。が故に、人を追い詰める。そんな複雑さも、お含みおきを。

イラスト/坂川りえ
― 「ポジティブ」という病【3】 ―

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