「ハズレ」たときのショックが一番大きいものは? 1位はラーメン
―[「ハズレ」を掴まない技術]―
払ったお金以上に価値のある商品やサービスが提供されることを消費者は期待するが、世の中は往々にしてその逆。なにも考えずに店頭に立てば、百戦錬磨の商人相手に、ハズレを掴まされるケースが多々あるのだ。賢い消費者であるためには、どんな心構えと知識武装が必要なのだろうか
◆ハズレのサインを見抜けば食事も旅行も大満足!
世の中にはさまざまな商品やサービスが溢れ、魅惑的な売り文句で消費者を誘っている。そのなかには心躍る当たりもあれば納得の平均点レベルもあり、憂鬱なハズレもある。金持ちには当たりとハズレのバクチ感覚すら、消費行動の楽しさの一つでもあるのだが、庶民は自腹を切ってなおかつハズレを掴んでいては、心も財布もいつまでたっても幸せになれない。庶民はハズレ回避のために感性を研ぎ澄まさなければならないのだ。
そこで週刊SPA!では、まず「ハズレの本質」を見極めるべく、アンケートを行った。ハズレとひとくちに言っても、商品やサービスによって、与えるダメージの性質は異なってくる。
◆ハズレたときの残念度が高いものランキング
【1位】ラーメン
【2位】旅行
【3位】ネット通販(飲食物)
【4位】飲食店(ラーメン除く)
【5位】ネット通販(生活用品)
例えば、堂々のランキング1位に輝いたラーメン。値段は600~900円ほどで、財布へのダメージは大きくない。だが、期待値が高いジャンルなだけに、その反動はとても大きい。
「ラーメンは今や『おいしくて当たり前』の時代なんです。なのに、麺もスープも褒めるとこがゼロの店に当たってしまったときの哀しさといったらもう……。自分のマヌケぶりを激しく自己嫌悪してしまいます」(ラーメンマニアの男性)
続いて挙がったのは、旅行やホテル選び。まとまったお金が動くうえに、時間も体力も使う。もしハズレなら大事件であろう。
「ネットでヨーロッパ旅行のパックを申し込んだんですけど、東欧のホテルは写真と全く違ってボロボロの幽霊屋敷みたいな建物。お湯は出ないし電気は止まるし、もちろん部屋も写真と全然違って、シーツも臭い。一緒に行った彼女は苦笑いで、『あなたの段取りが悪い』って。俺のせいかよバカヤロー!」(SE・36歳・男性)
貧乏学生の一人旅なら笑い話になるが、いい大人が大事な人との思い出旅行でこんな仕打ちを受けたら激怒して当然だ。ランキング4位にはラーメン屋以外の飲食店が入っているが、ここには旅行との共通点がある。気になる女性との食事をセッティングするに、男たちは一生懸命に飲食店の情報を集めて知恵を絞るもの。それがハズレだったら、恨まれても仕方がなかろう。
そして、ランキング3位と5位に入ったネット通販については、通販という販売方法に潜むバクチ性が、インターネットによる豊富な商品説明によって隠蔽されている点を強調したい。過剰に「これ、イイかも」と期待する思い込みが、実際の到着商品とのギャップを大きくしているのだ。
◆事前の下調べで何を気にしますか?
●紹介写真 24%
●紹介文 22%
●レビュー 22%
●クチコミ 19%
●その他 13%
※男女53人に聞き取り調査
イラスト/石井匡人
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