プロのカメラマンに学ぶワンランク上のスマートフォン撮影術

三井氏がiPhoneで撮った写真。青空と雲のコントラストを大胆に表現した

どうしたらスマートフォンでキレイな写真を撮影できるのか? そのテクニックを伝授してもらうべく、昨年、iPhoneで撮影した写真集『iPhonegrapher―写真を撮り、歩き続けるための80の言葉』(雷鳥社)を刊行したプロカメラマンの三井公一氏に尋ねた。 「まず、スマートフォンで撮影すると手ぶれが起きやすいので、ひじを机に置くなどして動かないように固定してください。外で撮影するなら、壁などによっかかるといいですよ」 写真を撮影するときは、被写体との距離も重要になってくる。 「全体をうまく収めようとしがちですが、それだと中途半端な写真になりやすいんです。全体をまんべんなく収めようとするよりも、被写体に思い切って寄るか、逆に離れたほうが、いい写真が撮れますよ」 人間の写真を撮影するなら、背景選びも大事。背景がゴチャゴチャしているとモデルが際立ちにくいので、シンプルな場所を選んだほうがいいそうだ。また、iPhoneならではの撮影テクニックもあるという。 「iPhoneはレンズが端についているので、レンズを地面のほうに置き、上に向けて撮ると、超ローアングルで撮影できます。この方法で自動車なんかを撮影すると、下から見上げるような感じになって、迫力のある写真が撮れますね」 最後に三井氏は、iPhoneで撮影する良さを教えてくれた。 「iPhoneを使うと、人間の自然な表情を撮りやすいんですよ。一眼レフを近づけると、どうしても身構えちゃいますが、iPhoneなら使っている人も多いし、被写体との距離が近くなりやすいんです」 実際に三井氏がモデルの女のコをiPhoneで撮影し、その場で写真を加工して見せてあげると、喜ぶコが多いんだとか。アナタもスマートフォンと写真を加工するアプリを使って、意中の女性との距離を縮めるのにチャレンジしてみては? ○三井氏が撮影

背景にちょっとした小物を置くと主役のケーキが引き立ち、アイスコーヒーから季節感や気温なども感じ取れる

×ライターKが撮影 【三井氏愛用の写真加工アプリ】 ◆CinemaFX/85円 21種類の写真フィルターが使えるアプリ。フィルターのクオリティが高く、操作性も抜群。フィルターの彩度や明度の調整も行える ◆MoreLomo/無料 撮影した写真をLOMO加工できるアプリで、ほかにも美白加工できる『moreBraute2』などがあり、すべて無料でダウンロードできる ◆PEN pic/無料 オリンパスが監修した9種類のフィルターで写真を加工できるほか、ほかのユーザーと位置情報でリンクした画像共有を行える 【三井公一氏】 フォトグラファーであり、iPhoneで写真を撮るiPhonegrapherとして活動中。「iPhone フォトグラフィックメソッド」 (翔泳社)が 発売中 取材・文/黒田知道
iPhone フォトグラフィックメソッド

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