SNSでハジけちゃうオッサンへの忠告【永江一石×村上福之】
―[オッサンのSNSが気持ち悪い!]―
SNSが“当たり前”のものであるご時世。そんななか、やたら元気なのがOver40のオッサンたち。「フェイスブックやツイッターのタイムラインがオッサンだらけ。しかも内容がどうも気持ち悪い」との声をよく聞く。なぜSNSでやらかしてしまうオッサンがいるのか? いずれオッサンとなる身である。果たして、どう振る舞うべきなのか。SNSでの集客プロモーションに従事し、FBの動向をウオッチする永江一石氏と、『ソーシャルもうええねん』の著者で、歯に衣着せぬ発言で注目を集めるエンジニア・村上福之氏による「SNSにおけるオッサン」放談!【後編】
⇒【前編】「SNSでイタいオッサンの共通点」はコチラ https://nikkan-spa.jp/408808
◆自分が見せたいものより、人が見たがるものを!
永江:料理写真でいいね!が欲しいなら、カメラも大事。僕も実験したんだけど、やっぱりキレイな写真のほうがいいね!は確実に集まります。SNSで人気を集めたいなら、写真の美しさもそうですが、「顧客視点」を持つことが大事。自分が見せたいものを見せるのではなく、人が見たいものを見せること。例えば、今なら、教育の問題とか、「内定がとれる人ととれない人の差」みたいな話題を投稿すると、同じ40代の人からいいね!が多くつくはず。
村上:「顧客視点」という点では、オッサンは自身が写った写真を投稿してはいけませんよ。40代のオッサンの集合写真など、誰も見たくない。
永江:「今日も疲れてヘトヘト~」ってコメントと一緒に、自画撮り写真を毎日アップしている人がいて、友達切りましたからね(笑)。“頑張ってる感”を演出したいんでしょうが大失敗ですよ。例えるなら、思いのたけを書き綴った「僕の詩集」を見せられているような感覚になる。
村上:オッサンたちには、「自分が思うほどお前カッコよくないよ」「人はみんな自分が大好きだから、お前の説教は聞きたくないよ」「お前の頭で考えたことは基本的につまらないよ」と言いたいですね。僕を含めてオッサンの書くことなんて面白くないんですよ。
永江:書くならせめて「読む人が得をすること」だよね。
村上:松下幸之助『一日一話』を買ってきて、1行ずつ書き写してアップすればいいんじゃないですかね。みんな格言好きだろうし。
永江:FBページでやるならアリだけど、個人でやるとバカっぽいよね。そういう人に限って怪しいセミナーに通ってたりするし。若いコにウケたいならブラック企業の話題とかイイかも。
村上:好きですよねブラック企業。
永江:オッサンは一度はブラック企業に入ったことあるはずだから。そういう経験を書くと、若いコから「参考になります」とコメントがつく。あと「この企業がこれから伸びる・ダメになる」とかね。オッサンの経験と知識で書けることを考えるべきなんですよ。
村上:でも若いコは140字のツイッターでも長いって言うから、短く書くのも大事。僕のブログも、頭の3行だけ読んでブチ切れる人がいましたから。若い人向けに書くなら3行以上書いちゃダメ。オッサンは起承転結とか好きだけど、もう結だけでいいから。長い文章を書いちゃたら、最後の2行だけアップしてください(笑)。
【村上福之氏】
’75年生まれ。クレイジーワークス代表取締役総裁。著書『ソーシャルもうええねん』やブログでの歯に衣着せぬ物言いで注目される。苦手なものは人付き合い
【永江一石氏】
’57年生まれ。ランダーブルー代表。ブログでITマーケティングやSNSに関する記事も執筆する。『素人の顧客の意見は聞くな』が電子書籍で発売中
取材・文/昌谷大介(A4.Studio) 五十嵐ナナ 古澤誠一郎 港乃ヨーコ
撮影/落合星文 イラスト/小松 恵
― オッサンのSNSが気持ち悪い!【8】 ―
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