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ブラック企業スレが生んだモンスター新入社員【2013年新入社員速報】

新入社員 上の世代から「ゆとり」と蔑まれ始めているのを見て育ち、中高生時代にはSNSが登場。「ソーシャル」とともに思春期を送ってきた。この4月にやってきたのは、そんな時代を生きてきた若者だ。ソー活が流行し、就活の鉄板ネタは「震災ボランティア」と意識が高そうだが、括りとしては「第三次ゆとり世代」とまだまだゆとり枠。果たしてどんな新人が入ってきたのか? 現場からの最新の観察報告をリポート!  まず始めは、「ブラック企業スレ」の落とし子たち。  指示待ち姿勢でおとなしい。ここ数年の新人に多く見られる特徴だが、先輩たちの悲惨な就職状況を見てきただけに、将来のことはシビアに考えている。しかし、その根底にあるのは、「自分は損をしたくない」という意識だ。就職先の決め手は、福利厚生、そしてブラック企業ではないこと、この二点に尽きる。  ある企業の人事担当者の山本さん(IT・37歳)は、こうぼやく。 「入社直後の給料面談で『最低限これくらいほしい』と交渉してきて、まだ何も実績を上げていないのに、よく言えるなと驚きました」  また、残業や休日出勤が続くと、すぐに「この会社はブラック企業だ」とネットなどで喧伝しまくるのも特徴だ。さらに、こんな強者も。 「面接で、『社員旅行はありますか? どこに連れて行ってくれるんですか?』と聞いてくるおバカさんもいました。なぜあんたにそんなにお金かけなきゃいけないの。親に出してもらいなさい! と喉まで出かかりました。要はどれだけ私を楽しませてくれるのかという発想なんですよ」(製造・36歳)  ブラック企業が問題視され、過酷な労働環境で働く先輩がネットに書き込んだ情報で、働く前から過剰に権利意識が肥大しモンスター化してしまったというところか。  4/16発売の週刊SPA!『[2013]新入社員の観察報告』では、このほかにも合計7つのタイプ別に今年の新人について紹介している。 <取材・文/宮崎智之 イラスト/西アズナブル>
週刊SPA!4/23号(4/16発売)

表紙の人/菊地亜美

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